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※ このページは2006年10月31日に福島市の自治会館で県教育長,政策監,総括参事,参事さんを対象に行われた

  報告会の資料です。

※ このページは一太郎で作成した文書をHTMLに変換して表示させたため,お見苦しい点がございます。ご了承ください。

  また,ファイルを軽くするため画像は削除してあります。現地の学校の様子等は別ページでUPする予定です。


平成18年度福島県教職員海外派遣研修報告レポート             2006.10.31

 

 PISA(OECD学習到達度調査)で好成績をあげた

 フィンランドの教育の実態に迫る!

 〜教育行政,学校経営,教員の養成・研修を視点として〜

 

                        只見町立只見中学校 教頭 藤田 信一



1.はじめに
 


 

(1)教職員の目的意識,課題意識,使命感,倫理観等について,日本と比べてどのような
  違いがあるのか。

(2)教職の経験や能力に応じてフィンランドではどのように研修が実施されているか。

(3)学校管理職が学校経営や授業,教職員評価等をどのように考え,どのような実践をし
  ているのか。

以上のことを追究するには,現地の先生方に直接お話を伺うことが中心となる。

 今回の研修では,我々3名の研修者に全日程を通してフィンランドの社会・教育事情に詳しい通訳がつくという恵まれた条件だったが,それでも現場の先生方と直接語り合う機会は限られていた。一方,多くの学校を視察し,教育委員会や大学,教育研究所でお話を伺うことができた。

 そこでこのレポートでは,実際に視察して見たこと,お話を伺うことができた内容をもとに,PISAの結果とそれを生み出したフィンランドの教育の実態について,教育システム,教育行政と学校経営,教員の養成と研修を視点として報告したい。

 


2.PISAに見るフィンランドの学力水準
 


 

   フィンランド





 
 2000年順位(スコア)2003年順位(スコア)スコアの変化
読解力  1位(546)  1位(543)  − 3
数学的リテラシー  4位(536)  2位(544)  + 8
科学的リテラシー  3位(538)  1位(548)  +10
問題解決力     −  3位(548)   −




 

   日本





 
 2000年順位(スコア)2003年順位(スコア)スコアの変化
読解力  8位(522) 14位(498)  −24
数学的リテラシー  1位(557)  6位(534)  −23
科学的リテラシー  2位(550)  2位(548)  − 2
問題解決力     −  4位(547)   −




 

  

   ユバスキュラ大学の教育研究所で学習評価部門の長であるPekka Kupari 教授は日本とフィ

  ンランドのPISAの結果を次のように分析していた。(詳細な統計資料は省略)





 

・読解力は日本が弱いが,数学・理科のスコアに大差はない。
・フィンランドではスコア分布が平均値に集中しているのに対して,日本は分布の幅が
 広い。
 

   2003年の数学を例にあげ,日本と比べながらフィンランドの特徴を説明してくれた。







 

1.低得点の割合が少ない。(日本は高スコアの生徒も多いが低スコアの生徒も多い)
2.性別,学校による差が小さい。(日本は学校間の差が大きい)
3.興味への男女差はある。(特に女子の興味が低い。興味があると得点も高い)
4.苦手意識はあまりない。(日本の生徒は自分に自信がなく不安を持っている)
5.以上の点からフィンランドは得点が高い。
 

   また,どうしてフィンランドがPISAで好成績をあげたか,次のような説明があった。












 

1.背景は包括的であり,決して1つの理由によるものではない。
2.具体的には次のことがあげられる。
(1)フレキシブルな義務教育制度    (2)レベル分け(習熟度別)を行わない
(3)1クラス18人前後の少人数制   (4)日本のように統一テストがない
(5)補充教育が充実しており落ちこぼさない
3.教師の質の高さ
(1)修士レベルである。どの大学を出ても最低限のレベルは確保されている。
(2)教師が信頼されている。
(3)研修を必ず行う。教師のハードルが高い。 
(4)教師が独立していて,自分の判断で自由に教育できる。
 

   さらに,数学における好成績の原因として次のことをあげた。





 

1.1980年代からのカリキュラム改正による応用数学の重視
2.1996年〜2002年のLUMAプログラムによる補助器具の活用,問題解決力重視,教
 師の研修
 

   懇談の中では,次のような話があった。









 

・フィンランドでは下位生徒への補助に力を入れてきた。これからは上位にも補助が必
 要だと考えているが,エリートクラスを作る気はない。選択を充実させたい。
・基本だけでは興味が持てない。基本にもレベルがあるので,基本,応用,基本,応用
 というステップが必要ではないか。
・教師の裁量が大きいのに格差がでないのは,教師に判断の自由はあっても国の方針は
 決まっており,教材は自由といっても,教材も方針に基づいて作られているからだ。
・主体的な学習意欲を引き出すためには,教師の才能が大きい。
 

   また,ユバスキュラ大学教育学部の Tuula Asunta 教授(女性)は教員養成の観点からフィ
  ンランドのPISAでの成功の要因として次のことをあげている。





 

・大学のレベルが高く,質の高い教員を養成している。
・1990年代以降,教師の評価がなくなり,現場での独立性が高まった。
・教育の基盤として信頼関係がある。
 

   以上のことから,フィンランドの学力の高さは,スコア分布が平均点近くに集中してお
 り,下位生徒の割合が少ないことによる。その要因は,補充教育に力を入れる教育システム
 と教師の質の高さ、および信頼関係である。

 


3.フィンランドの教育制度
 


 

   教育省(予算,教育政策の決定を担当)の下に位置する国の機関であるフィンランド(国
  家)教育委員会(350人のスタッフで教育内容の開発・計画を担当している)で,Kari
    Nyyssola 氏からフィンランドの教育制度についての説明を受けた。

 

  1.社会福祉省の管轄する保育園からスタートする。

  2.6歳でプレスクールに90%が参加する。

  3.義務教育は7歳から。小中一貫の9年間である。

    ・一貫教育へは現在移行中である。

    ・基礎教育の例として 母国語42単位   数学 32単位  

     1・2年,3〜5年,6〜9年の間での学年間の時数配当は自由である。

    ・フルタイムで支援の必要な生徒は7%,パートタイムで支援の必要な生徒は21%である。国際的に見
     て割合が大きいが,障害だけでなく学習が遅れている生徒にも初期のうちに対応するためである。

    ・義務教育後,進路未決定で低学力の生徒は第10学年として1年間の補充教育を行う。

  4.高校レベルでは普通科と専門科がある。

    ・普通科(54%)は大学,高専進学に重点を置く。

     大学入学資格試験を受ける。(国語が必須)          

    ・職業科(38%)は校内研修が充実しており,研修の最後に実地テストがある。

     就職が多いが高専へ行く資格が得られる。

    ※制度はフレキシブルで,卒業後の進路が進学先で決まってしまうわけではない。

  5.大学は20校,高専は29校ある。高専は看護士など専門家の育成を行う。

  6.成人教育の機関が1,000校くらいある。職業資格試験なども行っている。

 


4.フィンランドの教育行政
 


 
 <教育行政のシステム>
   フィンランド(国家)  教育委員会の説明では教育行政システムは右図の通りである。なお,学校は原則として自治体のもとにあるが,大学と高専は教育省の管轄下にある。
  参考までにフィンラン  ドの面積は日本から四国を除いたほどであり,人口は520万人である。
 
  教育省・予算を国会に申請する
  ↓  ・教育政策を決定する
 フィンランド(国家)教育委員会・教育政策の計画,ベースになる内容
  ↓             ・教育内容の評価,開発
 県(6カ所)・窓口(保護者のクレーム受付等)
  ↓    ・役割,権限はほとんどない
 自治体(450カ所)・義務教育の権限はほとんど自治体にある
  ↓        ・複数の自治体が共同で教育を行っているところもある
 学 校・学校の裁量が大きい
 

  

 

 <教育委員会>

 フィンランド(国家)教育委員会では,Kari Nyyssola 氏から次のような説明を受けた。













 

・ここ10年ほどは,管理より指導に役割が移ってきており,直接現場に向かうことは
 ない。信頼関係を大切にしており,うまくいっている。
・学校評価は行っていない。統計は取るが学校名は出さない。サンプリングを行い,数
 年ごとに学校を変えて統計を取る。統計で平均値を出し,それをもとに学校ごとに判
 断させる。
・権限委譲が行われているが,学校の現状は把握しているので,あまりにも学校がひど い場合は法の規制がある。
・各学校には教育計画に基づいた内容の実施,社会に適応する生徒の育成を求めている
・教科書については,80年代は国の検定があったが今は自由である。教育計画の作成
 には教科書会社も参画している。
・フィンランド(国家)教育委員会のスタッフの中には学校現場経験者も少数いる。
 

 またユバスキュラ市(自治体)の教育委員会では教育長にあたる Eino Leisimo 氏から,次のような説明を受けた。



















 

・Leisimo氏は現場の教師,校長の経験があるが,市教委と学校現場との人事交流はほ
 とんどない。
・ユバスキュラ市では福祉の次に教育に予算を投じている。(8,000万ユーロ)
・義務教育で国から支出される生徒一人あたりの年間予算は4,700ユーロで,これ
 に自治体が約1,000ユーロを出す。養護学校の場合,生徒一人あたり年間
 30,000ユーロ必要だが,国から出るのは11,500ユーロであり,その差額
 が自治体の負担となる。国が予算を握っている。
・予算には給食,教科書代も含まれている。(給食は無料)
・ここ10年で生徒数が1,000人減少し,予算の関係もあり学校再編成が進んでい
 る。住民の反対運動もあるが,やるしかない。
・市教委では,教育関係の他に文化関係,青少年活動,スポーツも担当している。
・80年代は国からの指導がきつかったが,90年代は逆に国から内容に関する注文はほ とんどなかった。現在はその中間でちょうどよい関係である。
・国レベルの方針をいかに自治体として解釈するかが大切で,それぞれの市に戦略が出 てくる。ユバスキュラ市では周辺の10の自治体と合同で戦略を立てている。
・教育は期待されているだけに実行は難しく,チャレンジが大切だ。国から学校現場ま
 での道のりは長い。
 

 

 <教育委員会と学校(校長)の関係>

 ユバスキュラ教育委員会でのEino Leisimo 氏の説明は次の通りである。




















 

・以前は校長の権限は小さかった。現在は自治体が予算や枠組みを決め,その中で校長
 がどのような運営をするかということ。
・学校予算はある程度決まっているものの校長の配分による。校長は財政上の運営能力
 が必要である。
・教師は市全体で募集して配置する方法だが,具体的には校長が教師を選ぶ。校長は教
 師を選んだ理由を市教委に説明する必要がある。
・不適格教員への介入は市教委の権限である。以前は評価だけだったが直接介入するこ
 ともある。年に数件はある。
・市教委は校長の上司である。校長の異動は基本的にない。よほどのことがないと解雇
 できない。
・市教委として校長会を行っている。そこでの現状報告に基づいて学校へ出向き現状を
 見ることはある。校長が市教委の方針を受け入れるかどうか,その姿勢が大切である
・いかにクリエイティブな学校を作っていくか大変だ。現場の反対もあるし,受け入れ
 ない校長もいる。いかに校長を指導していくかが大切であり難しい。
・校長は30名いるが5つのブロックに分け,地域ごとに代表者を選んでいる。地域ごとに改善,開発を進めるシステムを採用しており効果が出ている。市教委はブロックごとに指導する。ブロック代表者には補助金が出て,権限もある。
・市教委と校長の良好な関係を作ることが大切である。
 

 一方,エスポー市のヨウセンカーリ総合学校の校長 Olli Tuomivuo 氏からは次のような話があった。








 

・80年代まで行政が上からという感じだったが,90年代は国の方針はあるが学校の裁
 量が大きかった。2000年以降は上からの指導が増えてきたように思う。特に2004年
 から細かな指導が入ってきた。それは,どの学校でも同じ教育が受けられるように
 なってきたことであり,生徒にとっては良いことである。
・市教委からは学習内容についての指導はあるが,授業の進め方についての指導はなく
 先生方に任せられている。
 

 国は基本的な方針を出し,自治体,学校がそれをふまえた取り組みをしており,予算,人事など自治体,学校の裁量が大きい。80年代,90年代と変化があったが,現在はその中間のようである。それぞれの関係は相互信頼に基づいている。

 


5.学校管理職と学校経営
 


 

<校長と教頭>

  ヘルシンキ市立メッツォラ小学校長の Juha Tyni 氏の話は次の通りである。



















 

・27歳で校長になり現在3校目である。生徒数400人の本校と生徒数130人の別
 の小学校の校長を兼任している。
・校長は教職経験だけでなく,大学で法律・経営について学び試験にパスする必要があ
 る。校長は自治体が選んでいる。
・週に5時間ほど数学や体育などの教育を臨時に担当している。
・教科の時数配当は学校ごとに工夫することができ,それが学校の特色となる。
・校長は人事権を持つ。先生が足りなければ有給で学生や退職者を採用している。
・校長は経営に関して権限と責任を持つ。校長が予算を握っている。生徒一人あたりの
 費用は3,000〜4,000ユーロである。
・教員の給与は全国で決まっており,月2,100ユーロに勤務年数や週の持ち時数分
 の付加がある。校長の給与は教諭の給与に300〜400ユーロの上乗せがある。校
 長は夏休みも短く割に合わない。
・出勤は7:30ごろで16:00ごろに退勤する。週40時間の勤務である。ちなみに先生方
 は1日5〜6時間の勤務である。校長が校舎のカギを開けているが,閉めるのは秘書
 (学校事務職員)である。
・教頭は補助学習のコーディネートをしている。教頭の給与は教諭の給与に200ユー ロの上乗せがある。
 

  ユバスキュラ市のKilpinen 中等教育学校の教頭 Timo Tiilikainen 氏の話は次の通りである。








 

・教頭は校長不在時の対応を行うが校長のような管理職ではない。
・学校内で教頭に欠員が出た場合,教員の中から候補者を決め,投票で決定している。
・教頭の役割は学校によって全く異なる。この学校では,病欠の補欠者の決定,遅れて
 いる生徒への教師の配当を担当しており,経済的なことに関わることもある。
・教頭会のような会議はないが,校長会に参加することはある。
・学年主任等はいない。
 

  ユバスキュラ市内の総合養護学校の校長 Kiris Ruoppila 氏(女性)の話は次の通りである。












 

・校長は学校経営にあたり人事,組織管理を行っている。
・週に4時間の授業を担当している。昨年は算数も担当した。
・もともとは小学校の先生であり,それから養護の資格を取得。その後,大学で人事等
 の単位を取った。この学校は着任1年目であるが,他の学校で教頭の経験もある。
・理論的には資格があれば現場経験がなくても校長になれる。校長は人気のある職種で
 経歴が大切である。養護の資格がなくても養護学校の校長になれる。公募に応募して
 認められれば校長になれる。
・基本的に転勤はなく,別の学校の校長に応募することで異動していく。
・予算は4年程度の計画で市と交渉して決める。
・地区の5人の養護学校の校長はすべて女性である。全国的に見ても女性が多い。
 

  エスポー市のヨウセンカーリ総合学校の校長 Olli Tuomivuo 氏の話は次の通りである。






 

・校長にもいろいろなキャラクターはあるが,校長が代わっても学校のカラーが変わる
 ことは少ない。先生方の指導方法によって多少カラーが変わるかもしれない。
・校長として他校の取り組みは気になるが,校長会で情報交換をしている。市の校長会
 だけでなく,地区の校長会もありカジュアルなタイプの校長会である。
 

 ユバスキュラ教育委員会でのEino Leisimo 氏の話は次の通りである。





 

・校長になるには教育学の履修が必須である。
・校長は雑用が多い。
・校長は学校の窓口である。校長には近代的な運営能力が求められる。
 

  校長になるには資格が必要で大学での専門的な勉強が要求される。基本的に異動はない。

 校長は学校経営に関して権限と責任を持ち,人事・予算などに大きく関与している。教頭は

 いるが日本とは立場や役割が違う。主任制度は一般的ではない。

 

<校長と教師の関係>

  ヘルシンキ市立メッツォラ小学校長の Juha Tyni 氏の話は次の通りである。




 

・校長は年に1回は先生方と個別会談を行い,学校としての計画や先生の良い点,改善
 点について話している。
 

   エスポー市のヨウセンカーリ総合学校の校長 Olli Tuomivuo 氏の話は次の通りである。









 

・校長と先生方の関わり方の基本は個別の信頼関係である。持続性が必要であり,常に
 改善していくことが大切である。
・生徒,保護者の意見も含めて,その先生の能力に合わせて目標を決めている。
・最低,年1回は先生方を評価し懇談会を行っている。実際には毎日の繰り返しが大切
 である。
・以前は抜き打ちで校長による授業参観を行っていた。校長にもよるが自分は抜き打ち
 の授業参観は行っていない。先生同士が参観して意見交換した方が効果的だと思う。
 

  制度としての存在は定かではないが,校長と先生方の面談があり目標管理制度のような取り組みが行われている。自分が見た範囲では,校長が先生方を信頼し,先生方の自主性を尊重しているように感じられた。

 

<特色ある学校づくり>

   校長は人事や予算の関する権限を持つだけでなく,教育内容にも大きく関与している。選択科目や行事,補充学習の設定やヘルパー・補助教員の導入などにより学校の特色を出している。基本的に生徒は自宅近くの学校に通うが,保護者は学校を選択することも可能である。

   訪問した各校の概要および特色は次の通りである。















































 
メッツォラ小学校(ヘルシンキ市)
・生徒数400人,学級数17の小学校である。年間授業日数は190日で夏休みは約2か月ある。
・学習障害の生徒に週5,6時間の補習を実施している。適応障害や学習が遅れている生徒には週1
 〜10時間の補習を行っている。10時間で不足すれば個人的に計画を立てる。もう1つの学校は
 補修を行っておらず,本校に来て補習を行っている。夏休み中の補習もある。
・特別支援関係の教員はいないが,ヘルパーを5名配置している。
・身体が強い生徒は勉強とできるという考えで,体育の授業に力を入れている。地域的に体育施設に
 も恵まれており,体育の先生も多い。体育の時数を増やす分,音楽の時数を減らしている。
・外国語は4年生までは英語。5年生から英語とスウェーデン語を学習している。
・安全管理に留意しており,8台の監視カメラが設置されている。画像の保管は1年間。夜間は警備
 会社に管理を委託している。校庭で生徒が遊ぶ時は必ず2名の教師がつく。教師は黄色のベストを
 着用する。
Kilpinen 中等教育学校(ユバスキュラ市)
・生徒数460名の中学校で教員は40名,他に事務職員等が15名いる。
・4学期制で学期ごとに成績表を出すが教師の評価と生徒の自己評価を併記している。
・労働現場を知ることが大切であるというのが教育方針の1つであり,実習に力を入れている。中学
 3年生で1週間の実習があるが,1日は保護者の職場で実習し生計について理解させている。
・当日も多くの生徒が農家での仕事に出ていた。生徒は仕事をすることで10ユーロ程度を受け取り,
 それを病院に寄付する。
・音楽,体育の授業に力を入れており,一般的な常識のある生徒の育成を目指している。
Huhtarinne総合養護学校(ユバスキュラ市)
・生徒数48名,6学級の養護学校である。教員等が25名,ヘルパーが16名いる。
・30の自治体が集まって運営している。70キロほど離れたところからも登校している生徒もいる。
・同じ敷地に普通の中学校があり,保育園も併設している。食堂は中学校と共同で利用している。
・肢体不自由の生徒を対象にスタートしたが,現在では情緒障害,学習障害,聾唖者,目の不自由な
 生徒など様々な障害をもった生徒が来ている。
・年齢別クラス編成であり,障害別ではない。
・義務教育はこの学校ですべて可能である。卒業後,高校へ進学する生徒はほとんどいない。
・コミュニケーション担当の先生がおり,クラスを巡回したり,個別指導を行っている。
・クラス単位の授業にこだわらずフレキシブルに授業を行っている。
国立Ruskeasuo養護学校(ヘルシンキ市)
・116名の生徒がおり,ほとんどが肢体不自由である。通学に3時間かけている生徒もいる。
・学校内だけでなく,スーパーなど町に出て学ぶことも多い。日常生活ができるような活動を行う。
・年に2回,他の障害者の学校と水泳,陸上などの交流があり,可能な生徒が参加している。
・車いすでも入れるプールがあり,水泳訓練を行っている。
・5階が寄宿舎になっており,指導員のケアのもとで20人が利用している。週末は帰宅する。
・音楽の授業ではグループ演奏を参観した。新聞でも紹介されている取り組みである。
ヘルシンキ大学教育学部附属学校(ヘルシンキ市)
・小学校から高校までの一貫教育を行っている。
・生徒数は900名,教員は130名,年間400名が教育実習を行う。
・教育実習用の学校である。生徒は普通の生徒であるが希望者が入学してくる。
・小学校希望の実習生は年間を通じて受け入れている。教科の先生は2ヶ月間。
ヨウセンカーリ総合学校(エスポー市)
・生徒数295名,教員19名の小学校である。
・音楽とフランス語の教育に特色がある。4年生から音楽の時数を多く取ることができる。
・この地区は海外経験のある家庭が多く,すでに英語をマスターしている生徒が多いため,フランス
 語の選択が多い。(全国平均ではフランス語の選択は2%程度である)

 


6.教員の養成と研修
 


 

<教師への厳しい道のり>

   結論から言えば,日本は幅広く教員免許を出し,学校現場で研修を積み教師としての力量を高めていくのだが,フィンランドでは教員免許を取得するのが大変であり,免許を持っていることで一定水準の力量が保証される。つまり,教員養成が充実しており新卒教員でもレベルが高い。

   教員養成については,ユバスキュラ大学教育学部の Tuula Asunta 教授(女性),同大学の国際交流担当の Tuija Koponen 氏(女性)から次のような話を聞いた。

























 

・ユバスキュラ大学教育学部は教育学部としてはフィンランドで最も古く,小学校から
 高校まで,すべての教員を養成している。昨年,手話の先生のコースも初の卒業生を
 出した。教育学部は多彩な内容の講義があり人気がある。
・大学入試は3段階あり,教育学部としてはフィンランドで3番目に難しい。
  第1段階は高校での成績。
  第2段階はペーパーテスト。
  第3段階は教師としての適性を見る個人面接で,大学での学習計画を提示させる。 入試は面接に重点を置いている。
・教育学部には約1,000人が出願し入学者は300人程度。小学校課程は96名。
 理論と実践を両立させて教育するため学生数をしぼっている。
・学生数が少ないため教師とのコミュニケーションが密であり,お互いにフィードバッ
 クしながら学んでいる。
・フィンランドの教員は修士の資格を持つ。人によっては博士の資格を持つ。
・教員の資格を取得するには180単位の取得が必要である。
・教育実習は4週間の実習が計4回実施される(合計16週間)。
  第1段階はオリエンテーションとしての実習で,補助や観察が中心である。
  第2段階は指導する場面がある。
  第3段階は実際に自分の専門の学科を教える。
  第4段階は修士論文を書く段階で行い最後の実習となる。
・大学の附属学校で第1〜第3段階の実習を行い,第4段階の実習はどこの学校でも可。
・4回の実習で教師への適性がわかってくる。実習を通して教員に向かないと言われる 学生も出てくる。教育学部を卒業しても,教員だけでなく取得単位を生かして行政等 へ就職する者もいる。
 

   また,ヘルシンキ大学教育学部附属学校で実習生を担当している歴史の先生 Paul Arola 氏から次のような話を聞いた。













 

・教員養成のコースは専門教科によっても異なるが教育学の学習内容に差はない。
・教育実習は2カ所で行うことが義務づけられている。1カ所は附属学校で行う。
・大学では理論的な学習を行うが,それは実習を前提としたものである。
・教員養成は理論,実習,理論,実習の繰り返しで学習を進める。実習は大切である。
・附属学校では,4,5人の学生に指導員がつき計画的に実習を行う。
・学生は自分の責任で実習を行い,参観者とともに授業後に意見交換を行う。
・指導員の役割は学生に自信をつけさせることであり,先輩のような感じで接する。
・セミナーを開催し,仕事場としての意識も持たせている。セミナーの内容としては, 「職業としての教師」「教師と生徒の役割」「校長・リーダーの仕事」「先生の社会に おける役割」,さらには「家庭との連絡」「発生の訓練」などもある。
・大学を卒業しても教師として完成するわけではない。仕事を愛する精神を教育する。
 

   以上のように教員養成は実習に力点が置かれ,その中で教師としての適性も見定められていくようである。また,学習内容,指導方法だけでなく職業人としてのあり方についての指導もなされ,それが質の高い,社会から信頼される教員の養成に結びついていると思われる。

 

<現職教員の研修>

   現職教員の研修システムについては,まとまった話を聞く機会はなかったが,各学校での話を総合すると次のようになる。

   フィンランドでは,年間18時間の研修が義務づけられている。自治体での研修の他に個人の自己負担での研修も多い。教師一人当たりの年間の研修費は150ユーロであり,リストから講座を選ぶなどして大学等で研修を行う。教科の新しい教材やプログラムに関するものや,法律や校内暴力などについての講座がある。夏季講座に参加する場合は,自治体が費用を負担してくれる。

   初任者研修という明確なシステムはないようである。新卒者については,1年契約で採用し様子を見ることもあるようである。

   校内の研修については,教員同士による相互授業参観をスタートさせ効果をあげているという学校があったが,学校としてテーマを設定し全員で何らかの研究に取り組むことは,これまではなかったようである。教師自身が教員養成段階から自分なりのテーマを持ち,自主的に研究を進めているようである。基本的に教師は自分で能力を開発していくという考え方が強い。自分で様々な資格・技能を身に付け,それをもとに自分の希望にあう勤務先に異動していくようである。


7.校舎内および授業の様子
 


 

   6つの学校を訪問したが,校舎案内のついでに授業を覗いたという程度のものが多く,授
  業の特色を見いだすまでには至っていない。特に養護学校については,自分自身が日本にお
  いても養護学校の授業を参観したことがなく,日本と比較することもできない。この点につ
  いては養護学校に勤務している高澤先生の報告にお任せしたい。

   以下,校舎内および授業を見て気づいたこと,感じたことをあげたい。

 

<学級の生徒数>

   1学級18人が基本のようである。しかし,さらに少ない人数で授業を行っている教室
  も多かった。授業によって何人かが他のクラスに移動したり,補充学習が必要な生徒が他の
  部屋で個別指導を受けている場面も見られた。

   中学校数学の授業では特別な指導スタイルではなかったが,人数が少ない分,教師の個別
  指導が行き届いているように感じられた。習熟度別のクラス編成は行われていない。  

 

 <複数の先生>

   複数の先生がいる授業を多く見かけた。特別な支援を必要とする生徒も一般の学級に入っ
  ていることが多く,そうした生徒を支援するヘルパーが入っている。ヘルパーは学級単位で
  固定的に配置されているわけではなく,必要に応じて投入されるようである。また,ヘルパ
  ー以外の正式教員によるTTは見かけなかった。

 

 <授業スタイル>

   教師が質問し,多くの生徒に答えさせる対話型の授業をたくさん見た。一問一答というよ
  り,1つの問いに対して多くの生徒に答えさせていた。生徒は明るく意欲的で挙手も多い。

   特別珍しいスタイルの授業はなく,プリントに取り組んだり,グループで作業を進めたり
  するものなどがあった。教師がいすに座ったまま,生徒に問いかける授業もあった。

   黒板はあるが,あまり使われていないようだった。目立ったのは実物投影機でプリントを
  直接スクリーンに映し出すことである。教師も投影機上のプリントに解答法などを書き込ん
  で提示していた。

   小学校4年の英語の授業では,映画の紹介を扱ったテキストと音声教材を使い,教師もす
  べて英語で授業を進めていた。

   小学校の音楽の授業では,日本の歌を歌ってもらい感激した。このクラスでは学校外で音
  楽サークルに入っている生徒が多く,専門学校の教師からも指導を受けているということだ
  った。

 

 <教室>

   人数を考えると教室は広い。ロッカーやハンガーは教室外に設置されている。教室への出
  入り口は1つしかない場合が多かった。中学校では全教科で専用教室を持つ教科教室型が一
  般的なようである。したがって,廊下等にベンチが多数設置されている。トイレはほとんど
  が廊下から直接個室に入るようになっている。実技教科の特別教室では,道具類が充実して
  いた。理科室は生物教室や化学教室のように日本よりも細分化されていた。

 

 <教材・教具>

   どの学校にもコンピュータ室があり,普通の教室でもコンピュータが設置されている場合
  がある。台数は日本と同程度である。エスポー市の小学校では実際に10人の生徒がコンピ
  ュータ室で授業を行っていたがOSはウィンドウズXPプロだった。生徒が不適切なサイト
  に入らないよう教師がチェックしていると話していた。

   地図や地球儀が教室内に置かれて,積極的に活用されていた。立体地図を廊下に設置して
  いる学校もあった。年表の掲示はなかったが,複数の学校で歴代大統領の写真が掲げられて
  いた。歴代校長の写真を見ることはなかった。

   教室や教材室内の教材・教具の数は日本と比べて少ないように思えたが,その分,有効に
  活用している印象を受けた。

 

 <給食>

   給食はランチルームで食べる学校が多く,セルフサービスで座席は自由らしい。学校・
  学年によっては11時ごろから給食が始まる。給食の費用は1食1ユーロ程度だと聞いた。
  日本の給食に比べて質素なメニューに感じられた。ダイエットを気にして食べない生徒やグ
  ルメ嗜好のためか給食をばかにする生徒もいるという話だった。

 

 <保健室と養護教諭> 

   保健室はあるが毎日開放されているわけではない。養護教諭は週に2回程度の出勤で他校
  と兼務している場合もあった。そのかわりカウンセラーや学校医が定期的に勤務している。

 

 <掲示物>

   生徒の作品を教室や廊下に掲示している学校が多かったが,ほとんど掲示のなされていな
  い学校もあった。

 

 <体育館>

   どの学校にも体育館はあるが,明らかに日本の学校の体育館より狭い。2階にギャラリー
  のある体育館はない。実際に体育の授業が行われていた体育館ではバドミントンと卓球が行
  われていた。その体育館のアリーナに引かれているラインはバスケットとバドミントンだけ
  だった。多くの学校では更衣室や教師用シャワールームがあった。夜間は社会体育に開放さ
  れている。

 


8.フィンランドの社会状況
 
    

 

 <教師の様子>  

   フィンランドの教師を取り巻く諸事情を視察先で聞いた話をもとに簡単に整理したい。

























 

・午後3時頃に退勤する教師が多いのだが,これは他の職業においても同様であり,教
 師の勤務時間だけが短いわけではない。町の商店等も比較的早く店を閉めてしまう。・仕事とプライベートを分け,時間内に仕事をするという意識が強い。勤務後は,家族
 と時間をすごしたり,趣味に打ち込んだりするのが一般的である。ただし,早々と退
 勤し家で仕事をする人もいる。
・職員室は教師が休憩したり,ミーティングを行ったりする場所であり,日本のように
 一人一人の事務机はない。
・教師同士の交流が多い。生徒にグループ活動をさせるためには,まず教師自身がグル
 ープ活動をする必要があるという校長の話があった。
・教師はお互いに助け合う存在であり,仮に何らかの問題が発生しても教師個人の問題
 ではなく,学校の問題として共同で解決していくという話があった。
・給与の30%は税金として取られてしまい,しかも商品を購入すれば20%以上の課
 税がある。義務教育費や医療費が無料でも教員の給与は高くはない。平均的な給与は
 一般企業の方が高いため男子教員の数が少ない。転職する教師もいる。
・週当たりの持ち時数が決まっていて,それを越える分は手当が出る。また,授業以外
 のミーティングを教師が行う場合も手当が出る。
・2ヶ月ほどの夏休みがあるが,自治体の予算が限られているため,夏休み中は給与を
 支払わない雇用形態もある。それに対しては組合が反発している。
・コンピュータやジャージなど職務上必要な物品を購入する場合は免税となる。
・子どもが教師になりたいと言った場合,親としては誇りに思うという話を聞いた。教
 師は給与は低いが信頼ある仕事だというのが理由である。
・「先生の言うことはきけ」と子どもに指導している家庭が多い。しかし,最近では情
 報公開が進み保護者も様々な情報を持っているので,学校への注文も多くなった。
 

   全体的に教師間の交流が密であり人間関係が良いように思われた。また,一人一人の教師
  が自分に自信を持っているように感じられた。フィンランドの教師は,まぎれもなく専門職
  であるが,かつての日本で,教師が「聖職者」とされたことが頭に浮かんだ。

 

 <社会教育施設>

   今回,ユバスキュラ市の図書館とエスポー市の自然科学館を視察した。概要は以下の通り。

  

  1.ユバスキュラ公立図書館   Johanna Huttunen さん(女性)に案内していただいた。










 

・文化センターを併設しており,1980年に建設された。
・蔵書数は57万冊。児童用は5万冊。職員は75名。
・開館時刻は11時。閉館は8時(土曜日は4時)。
・日曜日は休館だが,新聞・雑誌の閲覧は毎日可能。
・年間の利用者数は64万人。学校単位の利用が多い。
・おとぎ話の読み聞かせを専用のスペースで実施。
・インターネットや検索用のパソコンがある。
・日本のように勉強するために来る人は少ない。
 










 

   子どもの図書館の利用は,まず親が小さい子を連れてくることから始まることが多く,子
  どもの頃からの読書の習慣づけを意識しているという話だった。

 

  2.自然科学館「Villa Elvik」   Leena Kayhko さん(女性)に案内していただいた。






 

・民家を改造して科学館にした。週末は喫茶店としても利用されている。
・週末以外はほぼ毎日,どこかの学校が利用している。視察当日も利用者があった。
・講義の後,野外での観察,活動を行うことが多い。森と干潟の両方が観察できる。
・森に親しむ遠足や自然を生かした造形活動での利用もある。
 





 

   どちらの施設も,十分に活用されていることが伺えた。自由時間に国立博物館にも入館し
  たが,そこでも生徒たちが引率されて見学していた。一般の利用だけでなく,学校教育でも
  社会教育施設が大いに活用されているようである。

 

 <学び続ける人々>

   生涯を通して学ぼうとする意欲が高い国民性である。大学の担当者によると,大学の中退
  率が低く,在学中は5年間にわたり補助金が支給されるため,規定よりも多くの単位を取り
  学び続ける人が多いということだった。就職後も,資格認定試験に挑戦する人が多い。また
  資料によると,第10学年として学習を続けた場合,「長く学習した人」として評価される
  ことはあっても,9年で卒業できなかったというマイナス評価はないらしい。

 

 <高価な教科書>

   町中の書店で高校の教科書の価格を見たら驚くほど高価だった。視察した各学校でも,
  教科書は学校の備品であり,5年程度使い続けているようである。無償で配布される日本の
  小中学校よりも教科書を大切にしており,そのことが授業への姿勢とも関連しているように
  感じられた。

 

 <吹き替えのないテレビ番組>

   フィンランドの公用語はフィンランド語とスウェーデン語である。さらに学校で英語やド
  イツ語などを学ぶ。ヨーロッパ諸国のテレビ番組を観ることが可能だが,吹き替えはなく字
  幕が出る。こうした日常生活の中で言語の習得や幅広い学習が行われていると感じた。また,
  フィンランド語はスペルが長く,会話も早い。こうした特徴も外国語の習得(リスニング力
  等)と関連があるのではないかと推察される。

 

 <みんなが大切>

   視察前に読んだ資料では「フィンランドは人口が限られているので,一人一人が大切なの
  だ」という記述があった。そうした姿勢が「落ちこぼさない」という教育方針につながって
  いるように思えた。

 


9.おわりに
 


 

  今回の研修をふまえ,フィンランドの教育について4つのキーワードで整理してみたい。

 

 <信頼関係>

   この言葉を多くの場所で耳にした。行政と学校現場,校長と教師,教師と生徒,教師同士,
  そして学校と保護者・地域の間の信頼関係がフィンランドの教育の基盤となっている。そし
  て,その信頼に応えるような教育が行われている。

 <フレキシブル>

   大枠は整えられているが,現場の裁量が大きい。校長の判断のもと,実態に応じてヘルパ
  ーを導入したり,教育課程の編成に特色を持たせたりしている。また,生徒への指導も生徒
  の実態に応じて補充指導などの個別指導が取り入れられている。

 <資格による水準の確保>

   名ばかりの資格ではなく,資格の有無がその人の能力を保証している。そして,資格を得
  るには相応の努力が要求される。学校現場は資格を有する教職員で構成され,それら専門家
  が期待された役割を果たしている。

 <学習社会>

   社会全体が教育の重要性を認識し,学ぶことを肯定的に捉えている。生涯を通じて学び続
  ける環境が整えられている。また,実社会で役立つ学びが多く,学んだことを社会で生かす
  ことができる。一人一人の学びが大切にされる社会である。

                             

  今回,日本を離れフィンランドの教育事情を視察するとともに,改めて日本の教育について
 考えることができた。すぐに日常の職務改善につながるわけではないが,この経験をこれから
 の教職生活に生かしていきたいと思う。

  今回の研修の機会を与えてくださって県教育委員会に感謝するとともに,ご指導・ご支援い
 ただいた方々に深く御礼申し上げたい。


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