ディベート甲子園への道 2007 

3校目の挑戦


 最終更新日 2007/08/19

奇跡の 全国大会出場を果たすも予選リーグで惜敗!

全国大会の結果はここをクリックしてください


はじめに


 昨年度は人事異動により只見中学校に教頭として赴任しました。新しい仕事で余裕がなく,しかも単身赴任で週末は自宅へ帰るためディベートに取り組むことができませんでした。一応,ディベーターを募集してはみたのですが集まりませんでした。そんなわけで,前任校の河東中学校のサポートにまわり,それなりに楽しむことができました。

 今年度,只見町内の3中学校が統合して新生只見中学校となり,自分も新しい中学校での勤務となりました。昨年以上に忙しいのですが,例年のようにディベーター募集をしたところ反応があり,自分としては3校目での取り組みがスタートしました。

 今年の中学校の論題は「日本は小売店の深夜営業を禁止すべきである。是か非か」です。只見町には深夜営業の小売店はありません(笑)。競技ディベートの経験がない上に,論題についてもイメージしにくい只見中学校の生徒を,1ヶ月ちょっとの短期間でどう導いていけば良いのか。これはこれで,自分に課された新たな課題と言えるでしょう。 

 そんなわけで,とりあえずこのページをスタートさせましたが,例年のようには更新できないでしょう。このページを更新する時間があれば試合の準備を行うことになるからです。日頃の取り組みはブログにアップし,今シーズンを終えたらこちらのページに整理し記録としたいと考えています。なので,興味のある方は,ぜひブログをご覧くださいませ。


具体的な取り組み


詳しくはブログ「教師ラウンジへようこそ」をご覧ください

(カテゴリーアーカイブで「ディベート」にクリックしてください)

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 シーズンが終了したら記録を整理しようと思っていました。が,ページに整理するというのは,ブログになれきった自分にはとても面倒なことで,膨大なページにまとめていた昔の自分は気合いが入っていたと思う今日このごろです(笑)。そんなわけで,具体的な取り組みはブログの方をごらんいただければと思います。ちょっと見にくいかもしれませんが,カテゴリーアーカイブで「ディベート」をクリックすると時系列で取り組みが追えると思います。今年は1ヶ月とちょっとの短期決戦だったので,案外,これからディベート甲子園の大会に出ようかと考えている方,特に指導される方には参考になるかもしれません。


今シーズンのまとめ


 まとめくらいはページに残しておこうかと思います(笑)。

 1.今シーズンの不利な諸条件(ほとんど言い訳:笑)

 (1)自分は統合中学校の教頭である。

  これは,同業者以外の皆さんには,なかなか理解していただけないと思います(笑)。そうでなくとも昨年,新任教頭だった自分が,こともあろうに町内3中学校が統合して開校した新生只見中学校の教頭になったわけです。これはちょっと負担大。年度末には前任校の閉校,さらには引っ越し,休む間もなく開校準備と,たぶんベテランの教頭先生でも大変だろうと思いますが,そんな状況にいたわけです。新学期がスタートしても,あらゆることを1からスタートしなくてはいけないわけで,何をするにも時間がかかるわけです。とてもディベートなんて・・・。自分の教員住宅の引っ越しもあったし・・・。

 (2)社会科教師の利点が活かせない。

 自分は長年,社会科を担当してきました。が,昨年は美術の担当となってしまいました。そんなわけで,授業でディベートを取り入れたり,授業を通して生徒のディベートの関わる特性を把握したりすることができなくなってしまいました。さらに,今年度の場合は選択社会1コマだけの担当となり,週に一度6人の生徒と接することだけが,授業での生徒との交流となってしまいました。3校の統合により,名前と顔の一致しない生徒たち。メンバーを1本釣りするにしても,見当のつけようもありません。

 (3)ディベートの経験者はゼロ。

 国語や社会の授業で多少触れた経験はあるようでした。が,競技的なディベートはもちろん初めて。そもそもディベートってどういうものか自体,最初はよく理解されていないのが実状でした。これは周囲の人たちも同じことであり,あまり認知されていない活動を軌道に乗せるのは,それはそれで大変なことです。

 (4)全員が運動部と掛け持ち。

 これは,よくある話。ある程度,ディベートが理解されている環境ならば,運動部とディベートの活動のどっちを取るという局面でディベートを選んでもらえるものですが,立ち上げ時の苦しいところは,そうもいかないところです。新生只見中はスクールバスによる登下校で,しかも日曜日は部活動がありません。なので,運動部のない日に活動すれば良いだろうと言われるかもしれませんが,足がなくては集まることもできません。

 (5)スタートが遅い。

 5月の連休後のスタートっていうのは遅すぎです。普通なら,論題発表前にある程度ディベートができるようにしておくものですが・・・。絶対的な練習時間および準備時間の不足はどうしようもありませんでした。

 (6)夏休みは学校も使えない。

 こんなことは普通の学校ではありえないことでしょう(笑)。校舎の大規模改修のために,夏休み中の部活動は新校舎では実施できず,わざわざ旧明和中まで移動しての行いました。当然,スクールバスの利用です。なので全国大会出場といえども,練習時間は限られたものとなってしまいました。

 (7)論題がイメージしにくい。

 只見町には深夜営業の小売店がないのです(笑)。いわゆるフランチャイズチェーンのATMがあるようなコンビニが町内にありません。なので,論題を具体的にイメージすることが困難でした。身近に考えられるようにと配慮された論題だと思いますが,只見の生徒にとっては,かなり難しいものでした。

  他にもたくさんありそうですが,愚痴になるので,このくらいにしておきましょう(笑)。

 

2.今シーズンの有利な条件

 (1)河東中の熱心な活動

 これがあったために,何とかなったと言っても過言ではありません。河東中が活動を続けていたおかげで,取り組みの様子を見に行くこともできたし,練習試合を行うこともできました。近くに(と言っても100キロくらい離れていますが)取り組んでいる学校があるということは,とても意味のあることです。しかも,2度も只見まで来ていただきました。感謝です。

 (2)スタートパック

 北海道支部で作成されたスタートパックが,東北支部副支部長の名越先生のご配慮で分けていただきました。スタートが遅かったわがチームにとっては,モデル立論があるというのはとても心強いことでした。しかも,月刊コンビニのコピーも同封していただき,初期の立論構成をスムーズに行うことができました。感謝です。

 (3)周囲の皆さまの応援

 これも大きなものがあります。校長先生をはじめ諸先生方のご理解とご協力があってこその取り組みでした。メンバーの所属する部活の顧問の先生や担任の先生,さらには保護者の皆様方など,多くの皆さんの応援があってこその取り組みでした。東京にも応援に来ていただきました。感謝です。

 

3.活動を振り返って

 (1)短期間でも,ある程度はできる

 これが今シーズンの一番の成果でしょう。短期間でも,要点をおさえれば,それなりに取り組めるということがわかりました。もちろん,改善すべき点は山ほどありますが,少なくとも1ヶ月半くらいの時間があれば,何とか試合ができるようになることははっきりしました。だからと言って,今後も短期決戦型をあえて求めることはないでしょう(笑)。明確には表現できませんが,とりあえず試合をするのに,何が必要かというのが精選されてきたように思います。

 (2)短期間の方が集中できる

 まあ,「できる」というよりは「するしかない」と言った方が適当かもしれません(笑)。きっと,時間はいくらあっても十分ということはないでしょう。そうなると大切なのは集中力だと思います。通年の活動とは違った集中力,大会前の盛り上がりが今回はあったように思います。

 (3)大幅な変更ができなかった立論

 初心者なので,立論を変えてしまうと守りができなくなってしまいます(笑)。なので,基本的に東北大会から全国大会まで同じ立論でした。立論を使いこなすという点では習熟できるのですが,より良いものを求めて積極的に改善することができませんでした。立論を進化させていくためには,時間的な余裕と,立論を使いこなす選手の力量が必要になります。今回は,そのどちらもありませんでした。今大会の反省点の第一はここにあるでしょう。

 (4)フローを取る力

 技術的にはフローを取る力が不足していました。これはディベートを行う上では決定的です。聞けない,書けない,理解できない。だから反駁できないという,きわめて単純なことです。やはり短期間で取り組むことの限界がこのへんにあるのだと思います。その意味で,全国大会で多くの試合を観戦できたことは,生徒にとって大きな意味があったと思います。

 (5)議論の練り上げ不足

 時間がないので,あれこれ論題について考えることができませんでした。これは,とっさの判断で反駁を行う上で非常に致命的です。全員がそろう時間も少なかったので,1つのことについて同じ立場で進んでいくというところまで行っていませんでした。

 (6)練習は裏切らない

 今回は自分一人でもできる練習を頑張らせました。一番やりやすいのは立論の読みでしょうか。担当の生徒は本当によく練習し,全国大会でも14点のコミ点をいただきました。いろいろな条件はあったとしても,自分にできることを一生懸命やることは,やはり重要であり,しかも成果につながるものだと改めて実感しました。

 (7)来シーズンも続けられそう

 これが今シーズンの一番の成果かもしれません(笑)。出場した生徒が全員2年生だったこと。2人の先生が東京まで応援に来てくれたこと。これで来シーズンも活動が続けられそうな感じです。活動を続けていれば,大きく飛躍するチャンスも出てくるものです。ディベートの裾野も広がるに違いありません。

 

 以上,思いつくままに書いてみました。ほとんど言い訳になっていますが,この状況の中で全国大会まで出場させていただいたことに感謝しています。来年もチャンスがあれば,上を狙ってみたいと思います(笑)。