☆流星のスピードは?
 一瞬にして消え去ってしまう流星の速さを測るのは、専門家でも大変むずかしいようです。納得のいく流星の速度が測定されたのは、実に1960年代になってからだそうです。同じ流星を、離れた2カ所で観測し、流星が出てから消えるまでに何秒かかったか、そのときに流星が天球上でどれだけの角度を動いたかを測定し、計算して速さを算出するそうです。他に、写真を使っての方法があるそうですが、そういう正確な流星の速度については別の機会に譲って、今回は見かけの速さの違いについて説明します。
 同じスピードの流星でも、見ている人の向かってくるのと、横切るような形で飛ぶのとでは、当然、後の流星の方が、速く、そしてそしてより長い光跡を残すのは、いうまでもありません。静止流星というのがあります。まっすぐ観測者の方向に向かって飛んでくる流星です。見た人の話によると、空の一点がピカッと光るだけで、それが流星だとはすぐには気がつかなかったそうです。これなどは、スピードはゼロな訳で、見かけ上の速さというのは、あまり当てにはならないんですね。
☆流星の見えやすい時は?
 地球には、一日に約20トン(大型トラック2台分!)もの流星物質が降りそそいでいるそうです。もちろん、そのすべてが流星になるわけではありませんし、昼間だと肉眼で見ることはできません(大きい火球などは、昼間でも見えることがあります)。
 1時間に見える流星の数を、一時間出現数といい、英語ではHourly Rate(アワリイ レイト)、略してHRといいます。HRは、ひとりで見た流星の数なので、実際に1時間に流れるすべての流星の数には、絶対なりません(この辺、かなり曖昧)。1時間も見ていると、10個近くは見えるものです。
 しかし、これも、時間帯と季節によって、見える数が大幅に違ってきます。まず、時間帯ですが、日没直後はあまり多くなく、夜が更けるに従ってゆっくりと増加し、真夜中を過ぎると増加が急になって、夜明け前にピークになります。これには、理由があります。明け方になると、天頂方向が地球の公転していく方向に向くため、地球が東向きに自転するにつれて天頂が地球の進行方向を向くからです。夕方の流星が、地球の引力に引かれて落ちてくるのに対し、明け方の空では、流星の方から地球にぶつかってくるのです。
 時期については、「流星群」と呼ばれるものがあって、毎年、ある特定の日、特定の星座の方向を中心に、HRが増大します。流星群については、別に項目を立てて説明します。
☆参考文献☆

流星T−観測の実際−  斉藤馨児・長沢 工 編  (アストラルシリーズ2)恒星社厚生閣
流星と流星群   長沢 工 著  地人
書館 
流星と火球と隕石と  H.R.ポベンマイヤー 著  地人書館
惑星間塵  山越和雄 著  (地人選書7)地人書館
流星観測ガイドブック  日本流星研究会 編  誠文堂新光社
現代天文百科  サイモン.ミットン 編  岩波書店
世界大百科事典    平凡社

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