高齢者福祉で問題になる感染症情報
特定非営利活動法人バイオクリーン・ラボ事務局
■はじめに
(ご相談の際は予めご利用規約をお読み願います)
老人福祉施設に入所しているお年寄りの大半は何らかの持病を抱えており、1996年4月1日現在の東京都内での各施設入所者の94.9%が高血圧、脳出血、脳梗塞、心臓病、呼吸器疾患、糖尿病、その他の疾患を抱えていた統計があります(東京都福祉局「平成7年度老人福祉施設における入所者の健康実態調査報告書」1996年9月)。
このように老人福祉施設には、入院治療の際に病院で院内感染したお年寄りが少なくありません。また、糖尿病や化学療法などで免疫力が低下した、容易に感染症に罹りやすいコンプロマイズド・ホスト(易感染者)の状態にあるお年寄りもいます。 従来は老人福祉施設では、院内感染菌による濃厚な環境汚染はないとされていましたが、すでに大きな社会問題となった特養ホームでの結核集団感染の発生や、腸管出血性大腸菌O157による院内感染、さらにはインフルエンザの集団感染など、従来の認識を覆す事態が続発しつつあります。このような施設内での院内感染の発生は、すでに高齢者福祉施設でも病院並の注意をもって院内感染対策が求められていることを示唆しています。
さらに危惧されることは、米国内でMRSAによる市中感染(死亡症例)が確認されたことです(1999年8月20日、米国立疾病対策センター公表)。MRSAは院内感染に限定されるもので市中感染はあり得ないとするこれまでの医学上の見解を覆す内容であり、MRSAが病院内から市中へと広がりつつある可能性を示唆しています。
かたや介護保険制度施行に伴う在宅介護の増大が予測され、同時に気管切開、気管カニューレ留置、血液透析、ステロイドや抗がん剤投与、放射線治療、糖尿病などの医原的な要因を抱えた在宅高齢者の増加も予測されます。これらの医原的な要因を抱える高齢者は、MRSAなど薬剤耐性菌の易感性宿主であり、来る高齢化社会では院内感染と市中感染のさらなる増加が危惧されます
1)ウイルス性疾患:
1−1)全身感染症;
麻疹/水痘/A型肝炎ウイルス/B型肝炎ウイルス/C型肝炎ウイルス
1−2)局所感染症;
1−2−1)呼吸器疾患;
インフルエンザウイルス/RSウイルス
1−2−2)下痢症;
ノロウイルス/ロタウイルス
2)細菌性感染症:
MRSA/緑膿菌/梅毒菌/結核菌/バンコマイシン耐性腸球菌(今後蔓延に要注意)/
サルモネラ菌などの食中毒菌/腸管出血性大腸菌O157/レジオネラ菌(今後蔓延に要注意)
セラチア菌など腸内細菌
3)疥癬(かいせん):ヒゼンダニによる皮膚感染症
疥癬/ノルウェー疥癬
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