第10回演奏会を語る!

さて、いよいよ次回演奏会は第10回です。結成13年目にして迎える節目の記念演奏会ともなります。次回演奏会の見所・聞き所を、改めてご案内いたしましょう!(注:このページは1999年8月に作成されました。第10回演奏会は99年9月4日に開催されました。)

☆ローブ氏の委嘱作品「交響曲」について

このホームページの中でも再三書かれていますが、私たちのテーマはマンドリンオーケストラの可能性の開拓です。そのための最もダイレクトな活動が新作の委嘱活動です。それもクラッシック音楽の世界で活躍されている方に、初めてのマンドリンオーケストラのための音楽を書いていただくことにしています。全くにして新しい体験が可能になる。正直なところ、予算の点などからも毎回は大変なんですが、今回は海外の作曲家に委嘱することができました。マンドリンオーケストラという編成が日本で発達したためか、大変貴重なことでもあります。
現在も練習が進んでおりますが、近代的な和声の中に、日本の古典音楽のような響きも聞こえ、充実した作品を頂戴いたしました。

☆選曲について

マンドリンオーケストラの特徴は、トレモロと単音にあります。さて、このトレモロというものは、大変厄介なもので、ちょいと気を抜いて演奏していると一様に同じ色に塗ってしまいます。「アクセントをつけて弾き始めて後はそのオマケ=拍々(ハクハク)する演奏の原因」や「弱く立ち上がった後に盛り上がって音楽の力点がずれてしまう」などと感じることが多くありませんか?しかも、こういったことは、うっかりしていると演奏している自分では気がつかなかったりします。
音の処理、例えば2分音符をきっちり時間いっぱい音楽を沈滞させずに弾くなどということが、適当な演奏に接したり、あるいは自分で演奏してしまったりすることはありませんか?
今回のテーマは多種多様なトレモロにあるといっても良いのです。
大変に細かなトレモロは緊張感を与え、大雑把なトレモロは弛緩した様子を感じます。さらには、強く固く持ったピック・弱くやさしく持ったピック、弦に深く差し込んだトレモロ・弦に浅く撫でるようなトレモロ・・・・・・。様々なテクニックの組み合わせで、マンドリンオーケストラはたくさんの表情を見せてくれるはずです。
レスピーギは華やかなオーケストラレーションが魅力の一つですが、「ローマの噴水」は大変に繊細な音楽を持っています。「松」は充実した作品ですがどうも「アッピア街道の松」はマンドリンオーケストラ向きではありません。「祭」はフルオーケストラのゴージャスな響きと俗っぽさを楽しむ作品だと思います。水と光の表現はマンドリンオーケストラも得意とするところ。本来マンドリンのふるさとでもあるイタリアの、抜けるような青空を、カザルスホールに持ってきたいと思います。
マーラーの「第10番」は、もしも完成されていたら最上級の音楽「第9番」を超えた至高の傑作になったかも知れないと思っています。「アダージョ」だけでもなんという聴き応えのあることか!この音楽が求めるものは、ある意味レスピーギとは対極にあります。しかしながら、「第10番」のピンと張り詰めた緊張感をマンドリンオーケストラが表現した時に、きっと新しい世界が切り開かれるはずです。私たちがこの曲を選んだのは、単に第10回演奏会の記念ということだけでは無いのです。

☆編曲について

私たちはマンドリンで演奏することによって新しい魅力を引き出せる作品は、ジャンルを問わず取り上げます。ですから有名も無名も、オリジナル作品も編曲作品も選択基準には関係ありません。それだけに編曲作品を取り上げる機会も多くなりますが、私たちなりの主張で作品を選ぶから、既存のスコアも無いので自分たちで用意しなくてはなりません。
METに編曲スコアを提供してくれているのは笹崎譲氏です。彼自信優れたプレーヤーで、MET団員でもありますが、熟考の上の大変充実したスコアを書いています。彼については私が語るよりも、彼自身がつづった「笹崎の歴史」が「はむらぼ企画」のホームページの中に用意されていますのでこちらを紹介いたします。
「笹崎の歴史」はこちらへ!

☆おすすめの座席

今回もMETは全自由席。早くいらした方からお好きなところに座っていただけます。
もちろん、後ろ過ぎず前過ぎず中央付近の座席が特等席なのは言うまでも無いのですが、今回はちょっと趣向がございます。通常マンドリンオーケストラは舞台に向かって左手:下手から右手:上手にかけて1stマンドリン・2ndマンドリン・マンドラ・マンドロンチェロ・ギターその後方にコントラバスと並ぶのが一般的ですが、今回マーラーでは1stマンドリン・マンドラ・マンドロンチェロ・ギター・2ndマンドリンその後方にコントラバスと並び替えます。(その理由はこちらのマーラーの楽曲解説をご参考ください。)お好みの楽器やお好みのMET団員がいらっしゃる方は(笑)、休憩時間に移動するのも面白いかもしれません。
カザルスホールは2階のバルコニー席もあります。こちらはステージを見下ろす形になってしまいますから、聴くより見たい方向けです。

☆終演後のお楽しみ

なにせ御茶ノ水・神保町界隈は学生街で、安く飲み食いできるところはたくさんあります。
そんな中でも移動する時間がおしいMET団員は、そのままホールで立食打ち上げコンパをやっちゃいます。演奏を聞いて盛りあがっちゃった方、団員と話したい方、METに張りたくなった方・・・などなどいらっしゃいましたら、終演後ホール入り口付近に残っていてくださいませ。団員がきっとお声をおかけします。飛び入り参加、大歓迎ですよ。(少々実費は頂戴しますが。)

☆開演前のお楽しみ

吉○家の牛丼弁当!は大好きですが、カザルスホール正面をちょっと駿河台下へ向かって下りたところ「キッチンカロリー」の焼肉定食は安くてボリューム満点。この辺は昔からの老舗が多くて、3階に上った「ザ・ハンバーグ」はお好みのグラム数でハンバーグをこねてくれます。500グラムとかたのむと、皿からはみ出ます。ここは同じフロアにクラッシック専門中古レコード店の「パパゲーノ」があるから、クラシックファンにはおなじみですね。ちなみに2階は「古瀬戸珈琲店」。ちょっと高いけれど、壁一面のコーヒーカップの中から好きなカップを選んで、一杯づつペーパードリップでいれてくれます。(良くデートの待ち合わせに使ったものさ。)姉妹店がすずらん通りにあったんですが、こちらは「ホイリゲ古瀬戸」というワインバーになりました。
なお、お店の話は私の趣味で書いているので、イメージと違ったなどのお叱りはいただきかねますし、9月4日に営業しているかどうかは定かではありません。m(__)m

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