早くも秋の気配が感じられるようになりました。こんなことでは困るのですが・・・

海上の森散策日記  平成15年8月17日     

クサギの花

ヤブラン

 お盆休みの先週、クツクホウシの声を聞いた。平年より少し遅かったが、これで海上の森に棲む6種類の蝉が奏でる“蝉時雨”を聴くことができる。
しかし何か物足りない。どうやら今年は冷夏になるようだ。

異常気象のことが話題に上ることも多くなった。天気図を見ても依然、日本列島に前線が横たわっている。とても8月の気圧配置とは思えない。


今日も小雨が降る涼しいほどの天候だが森を歩いてみた。
クサギの白い花が咲いている。枝や葉に臭いがあるため、『臭木』という名前がつけられてはいるが花は良い香りがする。

花の少し下に薄いピンク色をした袋状のものが見えるが、これは蕚片で、秋になるとこの蕚片が鮮やかな真紅色になって反り返り、中に光沢のある青い実を付ける。(写真をマウスでポイントすると秋の写真に替わります)

山路にはヤブランが咲き出した。葉がランに似ているが実はユリ科の植物で、この花も秋には濃い藍色の実をつける。

アキチョウジ、ミズヒキも咲き出した。早くも初秋の香りがするのは気のせいだろうか。

学校が夏休みになると昆虫採集の子供に出会うことがある。
『何が採れたの?』と声をかけて篭の中を見るのが楽しみだ。もしかして珍しい虫が入っていないかと期待しているのである。
オオクワガタとかオオムラサキ入っていたら、びっくり仰天だが、そんなことは今まで一度も無かった。たいていはアカトンボとかカナブンが入っている。

昆虫採集は虫の習性を知っていなければ、お目当てのものは採れない。ただ、網を持って林道を歩くだけでは効率が悪いのである。

クワガタムシを上手に採る青年と時々出会う。この人はクワガタ類の習性や生息場所を熟知しているらしく、いつも袋の中にクワガタムシが入っている。コクワガタ、ノコギリクワガタ、それにミヤマクワガタも入っている。

この森はクワガタ類は少ないものと思っていたが、探し方次第ではけっこう採れるものだ。


昔は、昆虫のことにめっちゃ詳しく、虫の話になると目の色が輝く“昆虫少年”というのがたくさんいた。実は僕もその一人だった。

子供の頃、『糖蜜採集』に興味を持ったことがある。
糖蜜採集というのは、樹液にいろいろな虫が集まる習性を利用した昆虫採集のひとつで、特にカブトやクワガタなどの甲虫類の採集に有効である。

まず、黒砂糖と酢と焼酎を混ぜて煮詰め、人工の樹液を作る。これを虫のいそうな木に塗っておき、夜にその場所へ行くとカブトやクワガタが密を舐めに来ていると言うものである。

『どこかで実検してみたい』と思っていたが家の近くに森は無い。それで、近くの公園で試してみた。
町の中の公園であったが、当時は子供心にかなり期待していた。

夜、友だちを誘って公園に出かけた。
真っ暗だった。蜜を塗っておいた木に懐中電灯を照らすと…『何かいる!』と友達が言った。

動いていたのはカマドウマとゴキブリであった。
「いつの日か、本当の森で糖蜜採集をしてみたい」そう思っていたが、やがて大人になり、糖蜜採集の事は忘れてしまった。


月日が流れ、僕は結婚し、子供が生まれた。そして子供達が昆虫に興味を持ち始めた頃、ふと糖蜜採集のことを思い出した。
ある日、僕は子供たちに言った。『今日は糖蜜採集に行こう!』。


その頃は糖蜜採集よりも効率的な『バナナトラップ』と言う方法が普及していた。
原理は糖蜜採集と同じだが、糖蜜の代わりに腐ったバナナを使う。
バナナをお母さんの使い古したストッキングの中に入れ、木にぶら下げて置くと、カブトやクワガタが腐ったバナナを食べに集まる。しかし、ストッキングに足を盗られて動けない。そこを捕まえると言うものである。

しかし、この時も目的のクワガタムシは採れなかった。
採れたのはキマワリ、ケシキスイ、それとオオゾウムシもいたように記憶している。

その子供たちも今はもう大人になっている。帰ってくるのは盆と正月だけ。
この次に糖蜜採集をする時は、いよいよ孫を連れてこの森にやってくる時かもしれない。
 写真をポイントするとあこがれの昆虫に変わりますよ。


 

 愛知万博は青少年公園158ヘクタールと海上の森15ヘクタールの2会場分散開催方式である。これまでは「青少年公園会場」、「海上会場」という名前が使われていたが今後は、それぞれ「長久手会場」、「瀬戸会場」という自治体名をつけて呼ぶことがなる。

もっとわかりやすい名前にしたかった博覧会協会側と、これを機に名前をPRしたい各自治体のおもわくが一致したためである。反環境破壊運動の原点になった“海上”の名前が消えるのは残念だが、まあ、これは誰もが異論の無いことだろう。

吉田川に架けられたコンクリートの橋

その瀬戸会場の、吉田川に架けられていた仮設橋のすぐ隣に本格的なコンクリート橋が出来た。
この付近は吉田川の砂防工事が行われていたのは知っていたが、いつの間にか橋が完成していた。この橋が万博でどのような役割を担うのかは解らない。

会場を結ぶ交通アクセスが目に見える形で完成に向かっている。
東部丘陵線HSSTはグリーンロードに沿って高架橋が緩やかなカーブで延々と続いている。

藤が丘周辺は地下工事になっているため中の様子が見えないが地下鉄との乗換駅が造られていることと思う。

東名高速が日進JCで枝分かれし、豊田博物館付近でこのグリーンロードに接続する。高架道路がグリーンロードの中央部でドッキングするようで、すでにその骨組みは出来上がっている。

MAGロード瀬戸東インター付近

東海環状自動車道(通称、MAGロード)は海上の森の北方に瀬戸東ICが造られ、ここから会場にアクセス道路が延びる。

IC付近はパーキングエリアも設けられることになっており、そのため広大な山林が造成されている。現場付近には近くの自然観察路に通じる歩道が設けられているので、立ち入ることも出来る。

この道路は万博開催までに東名高速と東海自動車道を結ぶ区間が先行して開業することになっている。

地元民にとって万博のメリットなど何も無いが、唯一この道路だけは、美濃方面や豊田方面への交通に役立つかもしれない。