歯車

宿舎付近の点描

宿舎はスキクダ市郊外の地中海に面した丘の上に建てられ、数百名の日本人が生活していた。遠く離れた異国の地での厳しい建設業務であったが「海の見える風景」はとても心和む環境であった。

宿舎の裏側はなだらかな丘陵地帯となっており、雨季の終わりと共に美しい花畑となった。

その丘陵地帯では家畜の世話をしている少年たちの素朴ながらもたくましい姿をよく見かけた。

当時11歳のいたずら盛りのナディアはアルジェリア独立戦争の時に両親を無くした孤児であった。我々の宿舎の掃除係の叔母さんに引き取られ、よく遊びに来ていた。




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