私的ライブレポート


「MAX LIVE CONTACT 2001
Bitter 4 Sweet
2001.9.1&2 at 東京国際フォーラム ホールA
MAX



2001年9月1日。

学生の頃だったら、夏休みが明けるという表現ができただろう。
社会人にはそんな明確な夏休みはない。盆休みももう終わった。
単なる、いつも通りの週末。

でも、待ちに待った週末である。
僕にとっては1年4ヶ月ぶりのMAXのステージ。
ツアーの最後を飾る2days。
朝から、落ち着かない。

やっぱり、MAXが好きなのだ。
このところ、一般的には以前ほどの人気はないように感じる。
それでも、最終日の前売券は早々と売り切れた。

1日目のチケットは取れている。
余りそうだったが引き取ってくれる人も見つかり、一安心。
2日目のチケットも譲ってもらえることになった。

東京国際フォーラム。ここにライブを見に来るのは初めて。
かなり早く着いたにもかかわらず、すでにフォーラムの中庭周辺にはファンとおぼしき人がかなりいる。
ただ、場所柄か生写真やグッズを売るような露店は全くみられない。ダフ屋も少ない。
オフィシャルグッズ販売も会場内のようだ。
個人的には露店などはあまり好きではないし、そういう所では買い物をしないのだが無ければそれはそれで寂しい感じがする。

一緒に見る友人の一人は、シンガポール人のメールフレンド。
旅行も兼ねて、MAXを見に日本に来ている。
本当はその彼の友人も来る筈だったのだが、都合が悪くなってしまったらしい。
日本のポップスがアジア全域で人気があるというのを改めて実感できる。

彼とは初対面だがどうにか落ち合うことができた。
片言の英語でたどたどしくコミュニケーションを取る。
彼は普段英語を使っているようだが、どうも聞き取りにくい。
アメリカ英語やイギリス英語に慣れている日本人には、アジアの英語は解りづらいのである。
それでもなんとか意志疎通を図ってみる。
ほんの少し、日本語もわかるらしい。
「老人に習った」という。意外なところで戦争の歴史を認識してしまう。

開場の時間になり、入場する人の列に並ぶ。
老若男女、いろいろな人がいる。
去年も感じたが、やはりファン層の中心がいまいち見えてこない。

中に入り、グッズ販売ブースをまわった後、席へ向かう。
東京国際フォーラム、ホールAの2階席はかなりの急勾配である。
2階席、18列。かなり後ろだ。ステージは遠い。見下ろすというより覗き込む感じ。
ほぼ中央であるのがせめてもの救いか。
少なくとも、これでは表情は全く確認できないだろう。
モニター等もないようだ。肉眼に頼るしかない。
その分ステージ全体を見られる、といえなくもない。

開場のざわつきが収まる頃、照明が落ちる。
沸き起こる歓声、皆一斉に立ち上がる。
流れてくるSE。ライブ用の、全くのオリジナル。
聴こえてくる張りのある歌声は、一瞬欧米のシンガーのものかと思うがよく聴くとミーナのようだ。
そして4人のハーモニー。このSEは生で歌っているわけではなさそうだが、非常にいい感じである。
否が応にも緊張感が高まり、背筋が痺れる感じが襲ってくる。

図太いリズムが会場を包む。
オープニングナンバー、Just wanna lovin' you
4人のメンバーが、1フレーズづつを歌いながら、スポットライトに照らされて登場。
その度に大きな拍手と歓声。
4人それぞれがリードボーカルをとりながら踊る。
独特のグルーヴに乗った、クールなダンスとハスキーヴォイス。
かっこいい。その一言に尽きる。

続く、Lovin' All Night
低音の効いた曲の連続。それほど速い曲ではないが、最初からダンスは激しい。
オーディエンスもかなりヒートアップしている。

バラ色の日々は、振り付けがかなり違う。アレンジもよりダンサブル。
昨年の紅白歌合戦で見せた激しいダンスの再現。ダンサーとの息も合っている。

曲が終わり、一旦照明が落ちる。
4人によるMC。
この東京国際フォーラムの2日間で、長いようで短かったツアーも終わる。
その、ラストスパートの気合いが伝わってくる。

再開。
バンドの奏でるインタールードの中、4人が衣装の上に白いコートのようなものを羽織る。
衣装の置いてあった椅子を、そのままステージ上に置く。
Whispers
椅子を使ったダンス。ヘッドホンマイクを使っているので振り付けの自由度は大きい。
セクシーさとカッコ良さを高いレベルで融合させたステージ。痺れる。

イントロを長くとったNever Gonna Stop It
その間にそれぞれが曲の準備をする。
MAX初のセルフプロデュース曲であるから、彼女達の思い入れも大きいようだ。
オーディエンスの反応もいい。

歌い終わった後、ステージを去るミーナとレイナ。
音楽は途切れない。
残ったナナとリナによる、スピーディーなラップの応酬。
ステージを縦横無尽に駆け巡りながらのコール&レスポンス。
ところどころに入るダンスもいいアクセントになっている。
バックの演奏もグルーヴィーである。息をつく暇もない。

ステージ両脇の踊り場から出てきたミーナとレイナ、衣装チェンジを済ませている。
入れ代わるようにナナとリナが一旦下がり、衣装を替えて再び登場。
さっきのマシンガンラップからシームレスに連続して歌いはじめる、Love is Dreaming
今のMAXにマッチした、ヘヴィーなアレンジ。4人の成長と、時間の流れを感じる。

Shinin'-on Shinin' Loveは、驚くほどアレンジが変わっている。
今までのMAXにはなかった、オリエンタルで無国籍なリズム。
妖しげな雰囲気のサウンドがゆったりと流れ、静かに揺れるようなダンスが繰り広げられる。
メロディーは同じなのだが、ほとんど別の曲といっても過言ではないほどだ。
えもいわれぬ雰囲気に呑まれる。

静かに流れてくる次の曲、Wired
個人的には最近のMAXの隠れた名曲だと思っている。
ダンスがない分、ボーカリストとしての技量を堪能できる。

Bible××ではダンサーとの息の合ったコンビネーションを見せてくれる。
CDで聴くよりも、遥かに曲が活きてきている。

一転、リズムは一気に明るい感じになる。
リズムに乗せて、4人がオーディエンスに簡単な振り付けの指導。
「サビになったら一緒に踊ってね〜〜〜!」
テンポの速い、少しユーロビートな感じになったGive me a Shake
会場全体が一気にヒートアップしていく。

そのテンションをさらに上げてくれるのは、この曲しかない。
Ride On Time。ラテンな感じのミックス。
やはり、MAXでライブといえばこの曲だ。
オーディエンスとステージが一体となって歌い、踊る。

MC。各メンバーの、この夏ハマっていたもの。
リナ、漫画。
ミーナ、パチンコ。トータルでは負け。
ナナ、映画。猿の惑星。
レイナ、トランプ。これも負け。
リナの猿の物真似はかなり面白い、仕草がそっくり。
ナナのウグイス嬢の真似はセクシーすぎて変。他のメンバーも真似しはじめる。
同じくナナのアントニオ猪木の真似(これは罰ゲームらしい)に、会場は大いに盛り上がり、大爆笑。
歌とダンスで見せるクールな魅力と、トークでのすっとぼけたキャラクターとのギャップ。
これもMAXの大きな魅力の一つである。

長いMCの間に冷えてきた身体。
それを見計らったように、4人はMCに区切りをつけて次の曲に入る。

always love。速いテンポの曲に、お得意のダンスが冴え渡る。
ただ、4人のダンスのソロはない。一旦ステージから下がるMAX。

ドラムのソロが始まり、ダンサーが登場。
紹介を兼ねた、ダンサー達によるショータイム。
さすがにプロのダンサーだけあって、非常にレベルの高いダンスを見せてくれる。
MAXを抜きにしても客席の視線を釘付けにできるだけの、素晴らしいパフォーマンス。
バンドの演奏もかなりノリがいい。
ワウを効かせたギターの音と、スラップを他用したベースが極上のグルーヴを生み出す。

衣装を替えて再び登場したMAX、ダンサーを従えてalways loveの後半を歌う。
そして次の曲、Crazy in my loveに突入。
全員のソロが聴けるのもライブならでは。
アップテンポ曲の連続に、会場の熱気はかなり高まっている。


スタンドマイクが用意されるステージ上。一転、明るい雰囲気になる。
Perfect Love
大盛り上がりのオーディエンス。全体が揺れ動いている感じ。

明るい曲が続く。So tight
サビの振りも覚えやすい。

曲の途中に入る、バンドメンバーの紹介。
どんな曲にも対応できるだけの技量を持ったメンバー。
そして、ライブでのMAXの音を支えるバンドである。
個人的には、ベースを弾く笹本安詞に注目している。
こんな、通好みなミュージシャンがMAXを支えてくれているのだ。

そして、そのままメドレーとなって一緒に…へ続く。
元々振り付けのない曲だが、少し明るめのアレンジに簡単な振り付けがつく。
曲は再びSo tightに戻り、客席前方からお馴染みの(?)銀テープが飛び出す。
そう、ライブももう最後に近付いている。
ステージではバックダンサーも踊っている。
少し明るくなる客席。

曲が終わり、ダンサーが、バンドメンバーが、そしてMAXがステージを去る。
「ありがとう」の一言。

明るくなった客席から、アンコールが沸き起こる。
ここまで、とても短い時間に感じたが実際にはかなりの曲数を歌っていた。
物凄く濃密なステージであった。だから、もっと見たい。

もちろん、アンコールが最初から予定されているのは察しがつく。
でも、今日のアンコールはそんな予定調和とは違う。
本音の、アンコール。

暗いステージ上。うっすらとバンドメンバーの影。
そして、暗転。

ステージ上、星空のような電飾。
現れるMAXに割れんばかりの歓声。
静かに、しっとりと流れてくるメロディー。
最新アルバムの最後を飾る曲。MAXの、新たな名バラード。mum
さっきまで盛り上がっていた会場だが、全員が静かに聴き入っている。
静寂。聴こえるのはMAXの歌声と、アコースティックなバンドの音のみ。

MC。
次の曲は、まだライブで歌うのは3回目という新曲。
僕も含め、初めて聴くファンがほとんどである。

m
oonlight
今までのMAXにはなかった曲調。無国籍な印象を与えるサウンド。
Shinin'-on Shinin' loveの大胆なアレンジは、この曲への布石なのかもしれないと思った。
正直言って、あまりキャッチ−ではない。掴みどころがない。
「売れる曲」ではないと思う。シングルのタイトル曲にするのはかなりの冒険である。
でも、今のMAXには合う。聴き込むうちに良くなっていきそうな曲だ。

最後は、SO REAL
観客もノリやすく、またクールダウンにもなる、自由度の高い曲。
熱すぎず、涼しすぎない。絶妙のテンション感。

歌い終わり、バンドメンバーとダンサーが去る。
MAXはしばらくステージにとどまり、会場を埋め尽くした観客に感謝の意を表す。
観客も、精一杯の拍手と歓声でそれに応える。
そして、名残惜しそうに、MAXはステージから去る。
ステージの照明が消えても、鳴り止まない拍手。

前方に陣取ったファンが音頭を取って、すべてのオーディエンスによる三本締めが行われる。
それが終わるのを見計らったかのような、終了を告げる場内アナウンス。
アナウンスの最後に、MAX4人の「気を付けて帰ってね〜〜」というメッセージを入れるあたりが心憎い。

あっという間であった。密度の非常に濃い2時間。
時の経つのを忘れるとはよく言ったものだ。

混雑した階段を抜け、外へ出る。

本当に、かっこいいMAXを見ることができた。
歌も、ダンスも、演出も超一流と呼ぶに相応しい。
去年とは比べ物にならないほど良いライブだった。

僕から見て、MAXは一昨年あたりから新しい方向性を模索してきているように思えていた。
そういう意味で、昨年のライブはとても過渡的な内容だったと感じる。
そして、アルバムをリリースして迎えた今年のツアーで、MAXはその答えを我々に提示してくれたと思う。

曲は新しいものを中心に、古いものには原形を留めないほどの大幅なアレンジが加えられていた。
オリジナルのインタールードやパフォーマンスもMAXとしては新しい試みかもしれない。
決してヒット曲のオンパレードではない。
ただ、そうしたことで楽曲に統一感が生まれ、結果として異常なまでに盛り上がった。
それがライブとしての良さにつながっているのだと思う。

また、今回はメンバー毎のダンスソロのコーナーは特になかったが、その分個々の曲のダンスは非常にレベルが高かったと思う。振り付け自体も、速さやテクニックよりも曲の持つ雰囲気を活かしたものが多かった。

一点豪華主義ではなく、総合力で魅せてくれたライブ。
彼女達はアイドル歌手などではない、改めてそれを強烈に印象づけられた。
選曲や、過去の曲に対するアレンジからは今までのヒット曲に頼らないという姿勢が見える。
これまでとは違う、これからのMAXの姿をステージ上に見ることができた。

今回のツアーは、MAXにとってのターニングポイントかもしれない。そう思った。


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2001年9月2日。

一晩明けて、昨日の興奮はすでに薄れかけている。
この寂しさもライブの醍醐味の一つかもしれない。

でも、今回はその興奮をもう一度ブラッシュアップできる。
今年のツアーのファイナル。

2ヶ月にわたって続いてきたツアー、その最後の締めくくり。
演出も、パフォーマンスも完成の域に達し、メンバーの気合いも、ファンの思いも、全てが最高潮に達するのがファイナルであると思う。また、ファイナルならではのハプニングもあるだろう。
ライブビデオとなるのにツアー最終日が多いのは、こんな理由からだろう。
今日のライブも数カ月後にはビデオやDVDになるだろう。つまり、映像として後で見ることもできる。
何が起きたかを知るだけならファイナルに行く必要はない。
ファイナルに行きたいのは、その場にいたいからである。

ライブビデオで見られるのはあくまでライブの録画。
映っているライブは画面の上にのみ展開される。
聴こえてくる音は、実際の音源をもとにある程度加工されている場合が多いであろう。
技術の進歩によってライブを完璧に再現できるようにようになったとしても、それはバーチャルリアリティーでしかない。
実際の会場に立ち、肉眼でステージ上や他の観客を見て、自分の耳で音を聴き、音の持つ振動を体全体で感じる。
会場内での自分は何万人もの観客の中のたった一人かもしれないが、自分を含めた総体としての観客のリアクションがライブの良し悪しを左右する大きな要因となる。
その場に居合わせない限り、こんなことはありえない。

ライブを見に行くのは、曲が聴きたいからであるとか、アーティストを見たいとか、そういうことだけでは説明できない。それ以上に、同じ空間を共有し、体感することが重要なのである。
だから、どんなに悪い席であっても見に行きたい。

最近、そんなことがやっとわかってきた気がする。

東京国際フォーラムの中庭。
事前に連絡を取っていたファンの人と落ち合い、チケットを譲ってもらう。
譲ってもらった席は、2階席19列の中央付近。
そう、昨日とほぼ同じ。
まあ、それはそれで良い。

開場を待つ間の、そわそわした雰囲気。
ぼーっとしながら、他のファンの様子を見る。
初対面や再会を喜ぶファン同士。
ファイナルを見られる嬉しさと、ツアーが終わってしまう寂しさ。
思いは、同じなのであろう。

中に入り、自分の席に座って開演を待つ間の落ち着かない感じ。
昨日と同じ。
でも、やはり最終日である。何となく、気合いが違う。

客席の照明が消え、昨日と同じようにライブがスタートする。

ライブの内容も昨日と同じ。だから、ここでは触れない。
ただ、ステージ上のメンバーも観客も昨日とは比べ物にならないほど気合いが入り、非常に盛り上がっている。
MCはMAXのこの夏の思い出。ツアーの合間にみんなで遊びに行ったという話題が多い。
ナナの走り幅跳びとリナのハードル実演が見られた。

最終日だから、何か起こるかもしれない。
そんな期待を抱いたまま、So tightまで歌い終わり、そのままMAXがステージを去る。

アンコールの声があがる。ここまでは、昨日と同じ。
しかし今日のライブは、ここからが盛り上がりの本番だった。

しばらく待って、MAXが再登場。
mumをしっとりと歌う。
MCが入り、新曲へ。

moonlightを歌い終わる。そして。
流れてくるイントロ。一瞬わからなかったが、すぐにピンときた。
アルバムの1曲目を飾るBut my love
この曲には、DA PUMPのISSAが参加している。
だから、普段ライブではできない。
最終日だから、もしかしたら、と思っていた。
ファンの中にはDA PUMPのファンも多いようで、会場全体が期待している。

ラップの部分に入った途端、ステージ後方から飛び出すように現れたのはISSA。
ファンの期待が現実となった。もちろん、ある程度予想できたことではある。

MAXと、その弟分のISSAとのコラボレーション。
さすがに息はぴったり。会場も大いに盛り上がる。

この曲だけを歌い、ISSAはステージを去る。

MC。今日のライブを、そしてツアーを締めくくる瞬間が近付いている。
少し涙声のレイナ。

最後の曲、So Real
ライブというリアリティー、それを表現するのにぴったりな曲かもしれない。
歌い終わり、バンドとダンサーがステージを後にする。
MAXを支える彼等にも、大きな拍手が送られる。

残った4人。
それぞれに、このツアーの最後の瞬間を噛み締めている。
そして、それは会場を埋め尽くしたファンも同じ。
最後の言葉を残し、名残惜しそうに言葉を切った、その瞬間。

再び会場から沸き起こるアンコールの声。

戸惑う4人は、ステージ上で肩を寄せあうように相談。

「計算外だよ〜〜」と言いながら、あと1曲歌うことが決まる。
MAXにとっても、ファンにとっても嬉しいハプニング。

急遽ステージに呼び戻されるバンドメンバーとダンサー。
すでに着替えをすませてしまっているメンバーもいる。
ギターの「山ちゃん」に至っては、素っ裸にバスタオルを巻いただけの格好で登場。セットの陰で急いで服を着る。本当に予想外のアンコールであったことの証明。最後の最後で会場も盛り上がる。

彼の準備を待つ間に、ミーナがビデオカメラを持ってくる。
ステージ側から客席を撮影。
客席側は、再後列まで明るくなる。これでステージからもオーディエンスがはっきり見える。
「こんなに後ろまでいるんだ〜〜〜。」

カメラをダンサーの人に渡し、ステージ上のMAXと、会場を埋め尽くしたファンが一つのカメラに収まる。
全員でポーズを取って記念撮影。
そうこうしているうちに、演奏準備が整う。
嬉しいような、寂しいような、複雑な気分。

最後に選んだ曲。夏よ咲いて
MAXの曲の中で、夏を締めくくるのに最も相応しい曲。
会場内のすべての人が、静かに揺れる。
噛み締めるように歌うMAX。

歌い終わる。
拍手が鳴り響く。
バンドとダンサーがステージから消える。
4人が残る。
彼女達の言葉が、会場を包む。
静寂と拍手。
何度もステージ上を行ったり来たりしながら、観客に手を振る。
当然、満員の客席も精一杯の方法でそれに応える。

使っていたタオルを客席に投げ込むMAX。
1階席前方が羨ましい。

躊躇いながらも、ステージを去っていくMAX。
今年のツアーが終わる、その瞬間。
無人になったステージに向かい、盛大な拍手が送られる。

そして、昨日に引き続き、恒例の3本締め。
場内アナウンスの最後に入るMAXの声。「またライブで会おうね〜〜!」

終わった。
一瞬の間に過ぎ去ってしまった、密度の高い2時間半。

会場外へ続く階段。みんな、いい表情をしている。
外へ出て、他のファンの人たちと言葉を交わす。
これまで何本もツアーを見てきた人たちにとっては、終わってしまったという寂しさの方が強いようだ。
それでも、今日のライブには満足できている様子。

帰途につく。
これまでに何本かライブを見てきたが、今日のような感じは初めてである。
圧倒され、魅了された。終わっても、しばらくは夢見心地である。
この興奮は、そう簡単に醒めそうにない。

真夏の夜の夢。

他に、うまく表現できる言葉が浮かんでこない。




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