日高民報第298号合併問題特集
ちょっと待って、1市5町合併
合併で日高町は元気になるのか


 日高町、出石町、但東町では合併の協議をつづけてきましたが不調に終わり、九月に三町合併は困難になりました。

 この結果を受けて急浮上してきた案が豊岡市、日高町、出石町、但東町、城崎町、竹野町の一市五町合併案です。香住町は美方郡との合併を決めています。

 清水町長は十月二八日、「町内七会場で「市町合併地区別懇談会」を開催し、一市五町での合併を推進する」と表明しました。

 本当に合併で日高町はよくなるのでしょうか?町民の生活と安全はまもれるのでしょうか?  よく考えてみましょう。




クルクル変わる説明に町民は不安と困惑

 二〇〇〇年十二月に町長は「合併については町民の意見をよく聞いて」と述べていました。

 しかし、その後の経過をみるならば、町の対応は町民の声を聞く前に議会と役場内だけで「合併すべきもの」と先に決めてしまい、その結論だけを「ご理解お願いしたい」と町民懇談会で持ち出してきています。

 また三町合併案が出てきたり、三町案から一市五町案へ短期間に転換するなどクルクル変わる方針は一般町民には理解しがたいものです。

 「市町合併懇談会」では、参加者から「合併はおかしい」、「農協合併と同じ」の声がありました。また「一市五町合併には賛成だが」と言う方から、「町民への説明が不十分。具体的なビジョンが見えてこない。こんな懇談会になったことを残念に思う」と不安の発言がありました。

 町長、当局は「十二月議会で合併協議会を設置する」と述べていますが、町民への説明不足を反省し、十分時間をかけて町民の不安や懸念に回答すべきです。また必要な資料提供や情報公開をおこなうべきです。

 あわてて合併前提の法定協議会を設置する必要はありません。




一市五町合併には、こんなに問題点
中心部に施策が集中し、周辺はさびれる



 一市五町が合併すると面積で約七〇〇Kuとなり、神戸市を抜いて県下一広い市となります。この広大な地域に一部市街地をのぞけば三五八の集落が点在する超過疎の「市」となります。

 今以上に過疎の進行が心配されます。

 現在九九名の地方議員は法律で三〇名になってしまいます。人口から見て、議員数は豊岡十五、日高六、出石四、但東二、城崎一、竹野二くらいの配分になってしまいます。

 これでは小さい村や周辺地域の声はますます議会や行政に反映されなくなります。




住民サービスは低下、負担は増加する

 一市五町それぞれサービス水準や公共料金(上下水道使用料、国民健康保険税など)には差があります。合併でサービスは高く、負担は低く設定されるのでしょうか?

 残念ながら先行合併した篠山市などの例を見る限り、合併で財政は困難となり、行政サービスは低下、公共料金は値上げになっています。




合併で財政困難は解決しない

 「合併しないと交付税を減らされて、財政がたいへんになる」という意見があります。

 そんなことはありません。

 現在いわれている合併特例とは「10年間は合併にともなう部分の削減を延期する」と言うだけの措置にすぎません。合併してもしなくても交付税が削減されれば財政は苦しくなります。

 一市五町全体でみると、合併しない方が交付税額だけを見た場合、14億円も得だとの試算もあります。単純に合併が財政上有利だとは言いきれません。




合併特例債を使えば、152億円もの大借金
財政困難はいっそう進行


 国は、合併した市が行う事業に十年間に限り特例を認めています。

 一市五町では最高四五三億円の借り入れができます。そのうち三〇一億円は国が交付税でみてくれますが、差し引き一五二億円が市の借金となります。

 合併後十年たって、交付税の削減と借金返済の時期が重なり、財政困難はいっそうすすみます。




町長は分庁方式、職員削減反対いうが・・・・


 清水町長は、「役場の機能は残し、日高の町民が今と同じように日高の役場を利用できるようにする。合併で仕事が難しくなるので人材は必用。人は減らさない」と懇談会で語っています。

 合併後の困難さを町長自身が認めているわけです。

 さらに一方で「豊岡へ新市役所建設は新市への財産づくり。豊岡市の退職金組合加盟(あるいは各町の脱退)には相当額の負担が必用」(豊岡市加盟には四〇億円、日高町脱退には三億円必用)と述べています。

 行政の仕事を今より困難にする合併に、なぜこれだけお金をつぎ込む必要があるのでしょうか?

 まったく理解に苦しみます。




十二月議会であわてて合併を決めるべきではない

 日本共産党は町民への「合併押しつけ」に反対し、十二月議会で合併前提の法定協議会設置を議決すべきでないと主張します。

 合併の是非、合併パターンの調査・研究、将来のまちづくりについて、町民に十分説明し、時間をかけて結論を出すべきです。

 合併の是非や合併パターンは、住民投票で町民に判断を求めるべきです。






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