|
日高民報第297号 合併問題特集
「アメとムチ」につられないでゆっくり考えよう 北但の「市町合併」でゆれた一週間の語るもの 住民の目で合併問題考える大講演会・9月2日 「平成の大合併」は政府の都合で始まった 加茂利男先生の熱意あふれる講演を聞きました 「合併問題を住民の目で考えよう」と9月2日夜7時から豊岡市民会館で、加茂利男大阪市立大学教授を講師に「合併問題大講演会」が開かれ、但馬各地から約350名の参加者が集いました。この講演会は7月15日結成された「北但住民連絡会」が主催したもので「住民主導」の手作り講演会となりました。 司会は中家和美豊岡市議が担当し、主催者あいさつを小林利明香住町議がおこないました。続いて香住、竹野、城崎、豊岡、日高、出石の世話人有志の各氏が美しいスライド風景映写を背景に「2分間意見発表」し、加茂教授の講演に移りました。加茂先生は台風下の韓国出張から帰国早々駆けつけ、予定時間を越える1時間40分にわたって「合併しないと生き残れないか」をテーマに、全国の自治体合併をめぐる情勢を織りまぜ、地方自治の未来を語っていただきました。 参加者の中には、但馬全域の熱心な住民有志に加えて自治体職員や議員の顔も見え、真剣な関心が伺われました。閉会あいさつは安治川敏明豊岡市議が募金の訴えも行い、多くの応募がありました。 会場ロビーでは加茂先生の最近の合併をめぐる情勢を論じた著書「住民自治・未来への選択」(千円)も販売されました。 北但合併の一週間ドキュメント 「合併」の無理が吹き出した一週間 なぜ錯綜した事態が生まれたか 8月26日豊岡市議会の合併特別委員会が開催され、中貝市長が「26日出石町議会が出石、但東、日高町の合併方針を決めたら、豊岡市・城崎・竹野町合併の方向を決める」との意向を持っていることが問題化しました。会派コスモス、公明の議員は「なぜ1市5町でなく、1市2町と3町案が出てくるのが納得できない」と意見を述べ、日本共産党の安治川敏明議員は「合併しないことも選択肢と市長は言ってきた。9月議会で論議もしないうちに合併パターンを決めることはまったく納得できない」と述べました。 途中から委員会の要求で市長も出席、「1市5町合併が理想だが、特例法期限を考え現実的選択しなくてはならない。3町合併の方向は3町で決められた基本方向だ」などと述べました。 出石町議会は「1市5町」 日高・但東町議会「3町」 8月26日「3町合併賛成」の態度を決める予定とされた出石町議会は、長時間の審議の末、合併の枠組み決定を31日に延期しました。 この結果、翌27日開催した、1市5町の市町長会は合併の枠組みについて何も決めることができなくなりました。 8月29日には日高町議会全員協議会が開かれ、清水町長は「3町合併をまず推進し、次に1市5町の二段階合併を進めたいと述べました。しかし議会は出石の態度を待つことにし、合併の枠組みは9月1日全員協議会で決定すると延期しました。 この日、国府地区区長、八代地区区長の有志が清水町長に会い「3町合併に反対、豊岡市を含む合併を進めてもらいたい」と申し入れを行うという事態となりました。 8月31日出石町議会は全議員で構成する合併特別委員会を開催、合併の枠組みについて、「3町か」、「1市5町か」の二者択一の態度表明を記名投票でおこないました。投票の結果は、「1市5町」9人、「3町」5人となりました。 9月1日、日高町議会は再び全員協議会を開催し、出石町の「1市5町」とする合併の枠組み決定を受け、同じように記名投票をおこないました。この結果、「3町合併賛成」9人、「1市5町合併賛成」7人、「合併反対」1人となりました いまこそ「落ち着いて」議論を 組み合わせを急ぐことはない 9月2日豊岡市議会で中貝市長は「私は合併を選択することに結論を見た」「十二月市議会に法定合併協議会の提案をしたい」(要旨)と総括説明。 しかし「近隣町に相反する判断があり錯綜(さくそう)している」と述べ合併の枠組みは示すことができませんでした。これは日高、出石、但東町の「ねじれ」のため、「1市2町+3町合併案」も「1市5町案」も当面提案できないことを反映しています。 合併の枠組み決定を急ぐ唯一の理由は平成17年末までに合併しないと合併特例法の適用を受けられない」ということです。しかし特例法の適用を受けることが、但馬の市や町にとって有利かどうかはよく検討することが必要です。 |