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各地で
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赤旗日曜版 2002.12.01 |
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政府自民党が押しすすめる「平成の大合併」。市町村合併のための法定協議会や任意協議会、研究会を合わせると8割の自治体に広がり、全国の市町村にかかわる大問題になっています。住民の意志などお構いなしに、ただ大きくなればいいのか。「押しつけ合併ノー」の動きが各地で起こっています。
大塚武治、唐澤俊治記者 |
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思惑はずれた政府の強行策
政府は1999年、地方分権推進一括法の一環として、市町村合併特例法を改定しました。
これをテコに「2005年3月が期限だ」と自治体をかりたて、合併特例債(建設事業費などにあてる借金。償還金の役7割を国が出す)などアメをちらつかせて合併を強行してきました。
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しかし、当座のアメはもらえても、何年か先には国が地方に出すお金は減ってしまいます。これが合併をすすめる国のねらいです。
約3200ある市町村を千台にまで減らすのが政府の目標です。しかし、政府の思い通りに合併はすすんでいません。
合併に必要な法定協議会に加わる市町村は10月28日現在、519(総務省調べ)。任意協議会を加えても1203自治体です。
そこで今度は新たな強制の動きにでています。
11月初め、首相の諮問機関・地方制度審査会の西尾勝副会長は「将来的には市を基礎的自治体として、町村はなくしていく」との私案を提出。人口1万人以下の自治体には権限縮小や強制編入など、罰を与えて合併を推進しようというのです。
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全国町村会の山本文男会長は、西尾私案を批判する次のような意見書を出しました。
「まさしく自治の否定そのものにほかならない」「人口規模の少ない町村切り捨てるという横暴きわまりなき論旨であり、絶対容認できない」
「合併しない自治体があってもいい」とは高知県の橋本大二郎知事。日本共産党の要請に、合併しない市町村を「支援していきたい」と答えています。(11月19日)
このほか全国町村議会議町会など、自治体関係者が猛反発し、批判の声が広がっています。
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神奈川・茅ケ崎市
行政サービス低下の不安
「サザン通り」「雄三通り」。神奈川県茅ケ崎市(22万人)で、同市出身の歌手名をつけた通りにであいました。
海辺のサーフボード塗装店の男性(55)は「今だって茅ケ崎は全国区。愛着もある。勝手に”湘南市でいこう”とはひどい話だよ」と。
相模川をはさんだ3市3町(藤沢市、茅ケ崎市、平塚市、寒川町、大磯町、二宮町)を合併し、政令市をつくりたい・・・・・。
こんな目標で各首長が「湘南市研究会」を発足したのは1月。住民や議会には寝耳に水。合併をめざし、動きが急です。
茅ケ崎市だけは研究会にオブザーバー参加。「(合併は)市民自らの自主的な判断の基に決定していくべきものです」(添田高明市長)との立場です。
同市は夏から12の自治会連合会ごとに集会を開催。住民アンケートでは湘南市を「必要あり」とする人が15.7%にたいし、40.8%が「必要なし」と答えています。
必要性に疑問
連合会長の1人、増田成司さん(60)は「押しつけにはとても疑問です。新幹線駅をつくりたいからだ、なんて話も合って、ますます納得がいかない」。
日本共産党は添田市長の態度を支持。3市3町の議員を先頭に、すぐ合併問題を検討しました。
佐々木良文・茅ケ崎市議は「2月の学習会には他会派議員もきました。『湘南市』はとにかく疑問だらけ。各家庭にビラで知らせてきました」。
たとえば合併後、福祉施策はどうなるか。乳幼児医療について、今外来を6才まで助成する町があれば、ゼロ才までの町もあります。
「合併してみたら、負担は今より高く、サービスは低くなるのではないか。住民には不安が強いのです」と藤沢市の鈴木とも子市議。市議団の住民アンケートでは8割が「反対」です。
日本共産党の学習会にも参加し、「とても合併に賛成できません」というのは、茅ケ崎市の小生富男さん(80)=文化集団「天狗講」代表=。
「そもそも全国の騒ぎの発端は国。茅ケ崎もエサにつられるのでなく、じっくり論議すべきです」
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長野・青木村
村長が”合併しない宣言”
「大きくなると住民の顔が見えない行政とならないか心配だ。村民の顔が見え、対話ができる行政を大事にしたい」
人口5000人弱の長野県青木村の宮原毅村長(70)は10月25日、市町村合併はしないと”宣言”しました。
遠くに上田市街を臨む村長室で、宮原村長は言います。「73年に上田市に合併した外郭の村が施策で一部取り残されました。それを私たちは見てきました。合併すれば青木村も埋没する懸念があります」
村長は昨年4月、”合併は考えない”と公約を掲げ無投票で当選。公報で合併の利点や問題点を知らせたり、村民との懇談会を開いてきました。
今年9月には、18才以上の全村民を対象に合併の是非についてアンケート調査を実施。市町村合併は「必要ない」との回答が45.5%、「必要」が26.0%でした。「村民の意志を大事にしたい」と、合併しない意向を表明したのです。
金で脅すとは
獣医の上原茂さん(80)は「合併すれば住民の声は冷遇され、負担が増えるのではないか。政府は金で脅し合併を迫っているが、合併してもろくなことはない」と言います。
主婦の沓掛広江さん(67)は「一番の不安は健康診断です。合併しても、今のように1人ひとりきめ細かく診てもらえるか」と心配します。
村長は言います。「政府は、小規模町村の地方交付税を削減し財政を成り立たなくし、合併に追い込もうとしている。そして合併すれば”優遇”する。こうしたアメとムチの政策はやめるべきです。政府による”押しつけ合併”は問題であり、合併するかしないかは、住民の自主的な判断にまかせてほしい」
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