かぶせ釣りでほかの魚も釣ろう

かぶせ釣りをバイキング筏44で楽しむ

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サイト更新日 2017-06-24

発信地:広島県 広島市  since 2004/5/11 ©K.Hosohara

ほかの魚も釣ろう

① ウマヅラハギ

かぶせ釣りはウマヅラハギを効率よく釣る方法とはいえません。しかし、かぶせ釣りで狙うと、非常に面白いターゲットです。中層でツンと当たってきたり、着底直後に間髪いれずにスコーンと一発で餌を盗っていきます。かぶせ釣りのターゲットの中で、最もかぶせ釣りの基本テクニックを必要とするのがウマヅラハギです。

釣り場の選択

比較的水深があって、潮がよく動くポイントが狙い目です。

時期

広島近辺で陸釣りでウマヅラハギを釣るには、5~6月の春~初夏と、11~1月の秋~初冬が一般的です。ノッコミの春には、しきりに雄が雌を追っている様子を見かけることがありますが、そのような場合には、かぶせ釣りではヒットしないことが多いです。それだけに、この時期にかぶせ釣りでウマヅラハギをヒットさせればかなりの腕前といえます。ただ、この時期は特に後半になると極端に味が落ちます。

ウマヅラハギを専門に狙うのなら、初心者にも容易に釣れる秋以降がいいでしょう。特に12月ごろは餌盗りも減り、食味もうんとよくなることから狙い目です。

コンセプトは「ラインテンションの保持」

早合わせを要求される釣りなので、カキを投入した後は、常にいついかなる時もラインに張りを持たせなければなりません。筏用片軸リールなら、たとえ遠投した場合ですら、投入直後の上層から中層、着底直前・直後に至るまで常に微弱なブレーキを掛けてラインテンションを保持し、アタリに対してタイムラグ無しで即座に反応することができます。

擦れるのではない

ほかのターゲットと同じく、釣りはじめにヒットする(=空腹の)ウマヅラハギは当たりも大きく、場合によっては向こう合わせ気味に(あるいは実際に向こう合わせで)釣れることすらあります。このとき、ほとんどの人は「今日は調子がいいぞ」と嵩にかかって撒き餌を続け、ウマヅラハギの群れをそこに留めようとします。ところが意に反して、その後しばらくすると食いが渋くなりアタリが少なくなってくるものです。
そしてこれを、
「(度重なる空合わせのために)ウマヅラハギが警戒している」
などと嘆くことでしょう。

かぶせ釣りで狙う際のコツは、当たりがあったり、実際に釣れたりした場合、撒き餌はしないことです。アタリがあっても掛け損ねることが多い相手です。掛け損ねた刺し餌に加えて撒き餌を撒けば、ウマヅラの満腹中枢が刺激され、刺し餌に見向きもしなくなります。これを「擦れてきた」と表現するのは見当違いです。群れを留めたいなら、チヌの場合と同じく、殻の中央に穴をあけて匂いを放出する「エキス爆弾カキ」です。

小鈎ではなく大鈎で

鈎を飲み込ませて掛けるのではないので、小さい鈎で吸い込ませようとせず、大きな鈎でフックアップを図る方が釣果は伸びます。筆者の場合、手のひら級のサンバソウやウマヅラハギも、がまかつヒラメ6号やチヌ鈎5~6号で釣ることが多いです。

もちろん、鈎のサイズの選択にあたって餌の大きさを考慮すべきです。おちょぼ口だからといって小鈎を使うと逆効果です。アタリがあって掛かりが悪い時は、カキの身の露出面積を小さくします。

殻の割り方と鈎のバランスが取れると、ウマヅラハギといえども、向こう合わせで掛かることさえあり、数を伸ばすことができます。身の露出が少なければ、無駄にウマヅラハギを満腹にさせることも少なくなります。

中層で掛けるのは楽しいが・・

ウマヅラハギを中層でフックアップさせるのは難しく、ヒットさせて首尾よく取り込むことができれば至福の喜びを感じます。

ですが、チヌの場合と同じく、かぶせ釣りにおいて中層で勝負するのは、(釣趣ではなく)効率という点では著しく不利です。中層で合わせ損ねを繰り返せば、無用にウマヅラハギの満腹中枢を刺激します。上述のとおり、ハゲの警戒心を刺激するのではありません。それに、型の良いウマヅラハギに限って下層に潜んでいるものです。

理想的は着底直後に食わせるようにします。中層よりも当たりがわかりやすく、ヒット率も高いからです。そこで、群れが浮くような撒き餌は極力控え、刺し餌は重めのもので一気に底を目指します。

ただし、フグやベラなどの餌盗りが底層に多い場合は例外で、逆に撒き餌でウマヅラハギを浮かせ、餌盗りと分離して中層で勝負する方が得策です。

また、これらの餌盗りがあまりにも多いときは、殻を小さく割って一撃必殺で鈎掛かりさせようとせず、その逆に大きく殻を割って、鈎を刺したところ以外の身を大きく曝すのも手段のひとつです。カキの重さが減って急降下しづらくなりますが、餌盗りから2、3発攻撃を受けても致命傷(鈎がカキの身から外れる)とならずに持ちこたえる可能性が高まります。

②アイナメ

釣り場の選択

波止でかぶせ釣りを最初に始めたとき、コブダイと並んでよく釣れる魚の代表です。捨石の上を回遊しているので、真下で釣れます。

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2012年4月に周防大島で釣れたアイナメ46cm、同45cm、チヌ50cm

障害物のあるところに住む根魚のイメージがありますが、チヌ狙いで沖の砂地に遠投すると、40cmオーバーの大型アイナメがヒットすることがあります。これは投げ釣りでもよく経験することです。

アイナメは大型化すると魚食性が強くなり、就餌行動の範囲が広がります。そして外敵も少ないので、隠れ家となるストラクチャーを必要とせず、砂地を苦にしないのでしょう。大型のアイナメを狙うには、捨石より沖の砂地を狙うのも手の一つです。

時期

アイナメは産卵のために水温が下がる晩秋に接岸してきます。12月ごろには婚姻色の黄色が目立つオスがヒットすることがあります。アイナメはメスが生んだ卵をオスが見守って管理する習性があります。この時期のアイナメは脂が乗っていないし、筆者はリリースしています。無事に自分の営巣地に戻れたらよいのですが。

アイナメといえば冬場のターゲットですが、食味に関しての旬は初夏です。梅雨時に釣れるアイナメは、脂が乗って非常に美味しいです。

摂食動作と当たり

アイナメをムシ餌で狙うときは、当たりがあった時に竿を送り込み気味にしてやれば、しっかり食い込んでくるので、決して合わせの難しい魚ではありません。たとえエサを刺した鈎を吐き出すことがあっても、それを再度飲み込もうとするので、じっくり待てば必ず鈎に掛かると思われます。

しかし、かぶせ釣りでは、鈎の刺さったカキの身を吸いこんだ後、一度吐き出してしまえば、鈎と餌が分離して素鈎となってしまいます。

チヌはカキの身をちょんちょんとついばんだ後、食い込んできますが、アイナメはカキの身をいきなり勢いよく吸い込んで飲み込む動作をとります。そのため、前触れなくゴツッと大きな当たりを示すことが多いです。

鈎サイズの選択

当たりがあって鈎に乗らなかった場合、鈎が大きすぎるからだと考えてサイズダウンする人がいますが、筆者ならその逆で、鈎のサイズに起因するバラシだとすれば、鈎が小さすぎたことに拠るバラシだと考えます。小さい鈎だと、魚がカキの柔らかい身と鈎を同時に吸い込んだ後、そのまま難なく吐き出されてしまいます。大きな鈎なら、吐き出すときに口の中のどこかに引っかかって鈎掛かりする確率が高まるでしょう。

「ゴツッと一発で餌を盗る当たり」のスリルを楽しみたいのなら小さい鈎でもかまいませんが、「とにかくバラすのは嫌だ」という人は大きな鈎を使うべきです。

③ カワハギ

ウマヅラハギに比べると、前あたりが比較的明瞭で、掛けやすい魚です。近年、広島県西部~山口県東部では、30cmに迫る大型が釣れるようになりました。春~晩秋に釣れますが、秋は大型が狙えます。

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④ カレイ

投げ釣りでは、仕掛け放ったらかしでも、鈎を飲み込むので簡単に釣れる魚ですが、かぶせ釣りでは鈎に掛けるのが非常に難しい魚です。運良く向こう合わせで掛かるような食いつき方をしたときは、はっきりした当たりが出ますが、口が小さいだけにカキの身をかすめて食いつきます。モゾモゾした不明瞭な当たりに半信半疑で大きく合わせるとカレイの唇の薄皮に鈎が掛かっていた、ということがあります。そのような理由で、かぶせ釣りで鈎掛かりするカレイは比較的大型のものが多いです。

また、驚くことに、沖の砂地ではなく、コブダイやイシダイ狙いの捨石の上でヒットしたことが何回かあります。必ずしも砂地にいるとは限らないようです。



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⑤ サンバソウ

広島県西部~山口県東部では、春~秋に40cm以下のイシダイの幼魚が釣れます。6月7月のスポーニングの時期は、キロオーバーの良型も出ます。また、山口県東部では小型のイシガキダイも混じります。

水深が10m以下の浅いポイントが多いので、たいていは満潮前に時合いが来ます。サンバソウは時間帯に全く関係なく、潮時が優先です。真夏のまっ昼間でも、潮時が良ければ釣れます。

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ただし、常時水深が10m以上あるポイントでは、引き5分以降が時合いになることもあります。

当たりは、小さくてもイシダイの子で、居食いすることなく一気にググググッ~と引き込んできます。早合わせは絶対に禁物です。しっかり引き込ませてから合わせてください。

イシダイは小型といえども、釣り上げた後、警戒音を発します。釣れても釣り座のすぐそばにスカリやストリンガーを浸けておかない方が無難です。

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鈎は、コブダイの項で説明した通り、がまかつの「ヒラメ鈎」がオススメ。5~6号を餌のサイズで使い分けてください。手のひらサイズのサンバソウでも6号で十分です。竿は、コブダイの項目で記したようなズボ釣り竿が最適です。

⑥ その他

カサゴは、波止の竿下捨て石上ではカサゴがよくヒットします。完全なフィシュイーターのメバルと違って、カサゴは貝も大好きです。

タコも貝が大好きです。ゴミを引っ掛けたような感触でタコが上がってくることがあります。壁面にへばりつかれないよう慎重に取り込みましょう。