3rd Day May 29 (Sat)   Roma U
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AAA 美術館 AA 教 会 史跡など 外観見学 食 事 移動など

   共和国広場
今日も共和国広場からローマの朝が始まる。今日の目標は午前中にコロンナ宮殿と教会をいくつか回って、教会が閉まる午後にはスペイン階段など観光ポイントを押さえ、午後4時までボルゲーゼ美術館に入ること。段取り良くいったかな。
 昨日、チケットを買った露店でテレフォンカードを買う。
 
 D タクシー
共和国広場北側の乗り場からタクシーに乗る。ドライバーはサングラスをしたかっこいい兄ちゃん。しかし目的地のファルネーゼ広場が理解できていない。地図を見せてOK。
 
 D カンチェレリア宮
ドライバーはヴィットリオ・エマヌエーレ2世通りのカンチェレリア宮の角で車を止め、ファルネーゼ広場はあっちだよって指差す。つまり、ここで降りろ、ってこと。近くまで連れてきてくれたから、まあいいや、とチップを少し足して料金を払うと、ようやく「グ ラッツェ」。初めて口を開いた。イタリア人は誰もが陽気とは限らない。でも印象は悪くなかった。
 
B ファルネーゼ広場
カンポ・ディ・フィオーリ広場を横切ってファルネーゼ広場。カラカラ浴場の石でできた古典的な噴水があってなかなか良い。
 
B ファルネーゼ宮殿
現フランス大使館。アントニオ・ダ・サンガロ作のルネッサンス風建築。ミケランジェロが手を加えた。窓の造りが階ごとに違って見事。フィレンツェで見ることになるストロッツィ宮殿と同様、とても優雅な建物である。
 
B スパーダ絵画館
開館まで時間があるのでファルネーゼ広場から覗いただけ。だから、だまし絵(ボロミーニ)は見れなかった。入口正面にカエサル像。
 
B カンポ・ディ・フィオーリ広場
朝早くから市場が立っている。「花の広場」なのに花が咲いているわけではなさそうだ。ただし、花屋は多い。広場の真中に火刑にされたジョルダーノ・ブルーノ像。
 露店のお店は野菜、果物が中心。スイカがとてもおいしそう。ホテルに近かったり、この広場に寄ったのが夕方なら沢山買うのに。裕子サンはみかんを5コ量り売りで買いました。E 1.00。オレンジではなく、見た目に日本にあると同じかんがあったのです。まずはめでたし。
 
AA サンタンドレア・デラ・ヴァッレ教会
でかい、きれい、すばらしい。カルロ・マデルノ作、ファサードはカルロ・ライナルディ、クーポラはサン・ピエトロ寺院に次ぐ高さ。天井や彫刻など、サンピエトロ寺院より、ずっと身近に感じる。
 出勤前の信者がポツポツと姿を見せ、短時間でお祈りをしていく。そんな信者が、いくつもある礼拝堂にキャンドルを灯していく。礼拝堂の前にプラスチックの容器に入ったかなり大きいキャンドルが3種類あってお金を入れてひとつ灯していく。そのお金は寄付というほどではなく、キャンドルの原価にしかなりそうにない。克サンはキリスト教信者ではないが一番小さなE 0.25のキャンドルを奉めた。小さいといってもその日の午前中は炎を消すことはなかっただろう。
 
 B ロトンダ広場
ミネルヴァ広場へ行くのに間違えてこの広場に出た。パンテオンがは開場前だから人気のまだ少ない。オベリスクの前でパチリ。
 
 B ミネルヴァ広場
広場は補修中。石畳の石がすべてめくられている。オベリスクを背負った、ひよこと呼ばれる象さん(ベルニーニ)がフェンスで囲まれた広場の中にポツンと立っている。
 
AA サンタマリア・ソプラ・ミネルヴァ教会
豪華の一言。今から思えばパリの教会は、ステンドグラスこそスゴかったが、すっきりしていて、質素で力強かった。一方、ローマの教会はゴテゴテしていて、しつこいと感じることがままあった。ただし、美術的な面ではローマの教会がすばらしい。イタリア教会の絵や彫刻は美術館にも負けない。
 ローマに美術館が少ない=美術をまとまって見る場所が少ないという人がいる。それは間違っている。教会が美術館なのである。ここはローマ唯一ゴシック式、十字架を持つキリスト(ミケランジェロ)を時間をかけて間近で見たが、インパクトが薄かった。聖母被昇天、受胎告知(フィリピーノ・リッピ)。
 
AAA コロンナ美術館
土曜日の午前中しか開いていない美術館。ヴェロネーゼ、ティントレット、リューベンス。宮殿としての建物も立派 。これを維持していくのは労力、費用ともにたいへんだろう。大広間の天井画は見ごたえあり。なにせ、高い壁には絵の上に絵があって、その上にまた絵。こんな部屋が延々と続く。
 海外旅行に行きたいと思ったきっかけは、実はこの美術館に関係がある。5年前、パリ・ローマ9日間が確か14万円くらいの、K社との合併が破談になったN旅行社の商品を見つけた。1月〜2月というオフシーズンの限定商品だったが、そのツアーのウリがこの美術館の大広間で夕食できるという企画。以後、海外旅行雑誌を見て「旅行に行きたい」という気が高まった。ちなみにアン王女が記者の謁見に出てきたところは美術館の2階入口。残念ながら写真は撮らせてくれなかった。
 
AA ジェス教会
イエズス会の本山。バロックの極み、ファザードが力強い。内部が大幅な改修中のため右側廊しか見れなかったのでイグナティウスの墓やザビエル聖拝堂がどこなのかわからずじまい。それでも剛健な教派だとは伝わってくる。
 フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ教会の様式を引き継ぐこの教会のファザードは、カトリックの強い推進団体であったイエズス会の布教活動とともに世界中の教会に伝わった。
 
 B マッシモ宮
国立博物館じゃない方のマッシモ宮。この脇を通ってナヴォナ広場へ。
 
 B ナヴォナ広場
    (四大河の噴水、ムーア人の噴水、ネプチューンの噴水、サンタニェーゼ・イン・アゴーネ教会)
ローマでもっとも広場らしい広場。この時間になると陽が高くなり、南北に長い広場は日陰がなくて困った。市立博物館となっているブラスキ宮殿は改装中。記念写真を撮ったあと、四大河の噴水そばのベンチで一服。
 カンポ・ディ・フィオーリ広場で買ったみかんを食べてみる。みかけは日本のみかんとそっくりなのだが、中はパサパサに乾いている。かえってノドが乾きそうだ。今度市場を見つけたらオレンジを買おうと思ったのだが、ついに市場へは行かなかった。いったん広場を出てサンタマリア・デラ・パーチェ教会へ寄ったのち、ネプチューンの噴水の前を通って広場を北側へ抜ける。
 
AA サンタマリア・デラ・パーチェ教会
教会は全面改修中のためファザードが木塀に囲まれていて教会自体が探せない。あとからわかったことだが、改修中の教会では現代美術の作品展が開かれていた。
 その入口を覗いてみると付属修道院の回廊(ブラマンテ)が開けた。イタリアでは (ヨーロッパ全般に言えることだろうが) 中庭がすばらしい。そう広くない中庭がアーチに囲まれ、回廊が周囲を取り囲んでいるだけで、外界とはまったく異なった空間となっている。
 
AA サンタゴスティーノ教会
不思議なもので、かなり知られた教会以外は観光客が少なくずいぶん静かである。おまけに外がどんなに暑くても教会の中は涼しいくらいにひんやりしている。僕らは教会の身廊に並んだ椅子(イタリアでは長いすの場合が多い) を借りて必ず休んだ。これがなければ相当バテていたに違いない。そして側廊にある礼拝堂、主祭壇、時には後陣を見て回った。ほとんど誰にも邪魔されることなく静かに。
 主祭壇の2体の天使像(ベルニーニ)、預言者 のイザヤ(ラファエロ)はすぐにわかったが、カラヴァッジョの巡礼のマリアがどうにも見当たらない。教会のボランティアらしき青年に尋ねると入口に近い礼拝堂を教えてくれた。しかし真っ暗で何も見えない。よく見るとお金を入れる箱がある。どうもパン代(お布施) ではなさそうだ。コインを入れると礼拝堂に明るいライトが点く。そのときカラヴァッジョは克サンだけのものとなった。
 
AA サンルイージ・ディ・フランチェージ教会
ローマで最も訪問したかった教会の一つ。聖マタイの生涯と殉教、いわゆるカラヴァッジョ聖マタイ3部作がある。この大作は主祭壇左の礼拝堂の3面の壁に納まっている。この絵を見るにはサンタゴスティーノ教会の時と同様、 コインが要る。そして、明るくなっている時間はここではかなり短い。コインはほとんど持っていない。
  ラッキーだったのは小学生のグループが先生といっしょに課外授業としてこの絵を見に来ていたこと。彼らが次ぎから次ぎへとお金を入れてくれる。申し訳なかったが彼らのお陰で充分見ることができた。ただ、礼拝堂を照らすために必要なコインの種類(額)は問わないようだ。うーん、いかにも教会らしい。カラヴァッジョは日本でいえば1万円札にあたる、かつて流通していた10万イタリア・リラ札の人物。バロックの大物。そしてこの3部作は、ミケランジェロでいうとサンピエトロのピエタに相当する出世作である。イタリアではたくさんのカラヴァッジョを見るが、その原点となるのがこの作品。とにかく圧倒された。写真不可。
 
 B マダマ宮殿
メディチ家のローマでの宮殿、現上院。宮殿前の角で右ナヴォナ広場、左はミネルヴァ広場とパンテオンという案内板を見つけた。有名どころはちゃんと指示がある。
 
 B ロトンダ広場
ロトンダ広場は9時前に訪れた時と様変わり。すごい人出。オベリスクを囲む広場はカフェで賑わう。
 
AA パンテオン
パリのパンテオンと同じくここを教会と呼んで良いのかわからない。よくまあ2000年もの間、壊れず (あるいは壊されずに) 残っていたものだ。巨大な石造りの空間は、そして天井の丸穴から降り注ぐ陽の光はローマ時代から変わらないと思うと感激してしまう。
 高さ43mの真円型の建物は屋根を支える柱はない。前面には巨大な柱列が立ち並ぶ。足元を見れば後世のものだろうが、大理石のはめ石のデザインが見事。威圧感とともに恐れすら感じてくる。何に例えようがない建築物。ラファエロの墓とヴィットリオ・エマヌエーレ2世の墓を見た。
 
 B ハドリアヌス帝の神殿

ハドリアヌス帝の神殿跡として証券取引所の壁に11本の列柱が残っている。だいぶ痛んではいるが、その大きいこと。神殿跡を見やすくするためにかなり地下まで掘り下げてある。ローマは過去の遺産で食っているというひとがいる。半分は当たっているが、全部とは言えない。
 パリで見た新築工事はスゴかった。中庭に組み立てクレーンを立てて外装や基本的な石組みをほとんど壊すことなく新しくするのだから。京都の四条烏丸の旧M銀行ですら外装をそのままにして、やはり建て替えていた。相当な費用がかかるはずだ。ましてこの神殿跡や遺跡だらけのローマの町を維持し、街に溶けこませるように保存していくにはたいへんなエネルギーを要する。
 美術館や教会、橋、広場、美術品にしたって改修・補修するのは容易ではない。住まいもオフィスも建物が新しい方が使いやすいにちがいない。しかし、ヨーロッパでは歴史や景観を守ることに厳しい。その点での努力には頭が下がるし、そのお陰で僕ら観光客も楽しめる。市民にしたって、それらを守るのは当たり前と感じているところがあるのかもしれない。だからローマが観光収入に頼っていても、それは当然の報酬かもしれない。
 

 B モンテチトリオ宮殿
何に使われているのかは知らない。レモン色の壁と、今朝訪れたファルネーゼ宮殿と同じに各階の窓の造りが違ってとてもきれい。かなり整備されている。
 ローマも2日目となると「大きさの感覚」が狂ってしまっていることに気づく。この宮殿はかなり大きいのだが、もう大きいだけではほとんど感激しなくなっている。この宮殿が美しいのは、普通街中の宮殿といえば四角いものだが、ここは前面の一部が出張っていたり、大きな時計や二重鐘の鐘楼があるからだろう。やはりきれいな石畳のモンテチトリオ広場には、明らかにエジプトのものとわかる、ヒエログリフを刻んだオベリスクが建っている。どうしてローマはこんなに塔が好きなのだろう。(本を読み直して判ったのだが、初代皇帝アウグストゥスが紀元前6世紀のオベリスクをエジプトから持ってきて日時計に使ったらしい。宮殿は現下院)
 
 B コロンナ広場 (マルクス・アウレリウスの円柱、キジ宮殿)
コロンナとは記念柱という意味があるとか。その名のとおり広場の真中にはローマ市内でもっとも有名な塔のひとつ、マルクス・アウレリウスの円柱が建っている。この大きな広場は全体が改修中で石畳がすべてはがされており、歩道を除いてフェンスに囲まれてしまって、近くに寄って円柱の浮き彫りを見ることができない。キジ宮殿は内閣官房。
 
 D ガレリア・コロンナ
今回の旅行でローマ、ナポリ、ミラノの各都市でガレリアを見る予定だった。このY字アーケードは3方が締め切られ、入場料をとるイベントをおこなっている。どうもディズニー・キャラクターに関係するようだ。そのため、ガレリア内部を見ることは叶わなかった。
 ガレリア・コロンナ前の歩道にあるタバッキからテレフォンカードを使って電話をする。先ずリコンファーム。旅行の本や旅行会社のカウンターで確認したアリタリア航空のリコンファームデスクに電話すると別の番号を指示され不安になる。そこへ電話すると、つたない英語だがなんとか通じた。しかし通りのそばだから騒音のため相手の声がうまく聞き取れない。帰国便は土曜日出発。たぶん満席に近い。再々確認したほうがいいのかなって思った。(この数カ月後にAZはリコンファーム不要となった)
 次ぎは自宅に。ヨーロッパでは公衆電話から通常のテレフォンカードで国際電話が通じる。おまけに安い。時差を考えるとイタリア時間で昼の12時から2時の間にかけることになる。みんな元気。
 
 B トレヴィの泉
豪華な泉。ローマで一番派手な名所じゃないかな。四季の寓意像やトリトン。さすがに随一の名所だけに人が多い。泉のプールはまるで小劇場のようで、半円形の円錐すり鉢になっていていやがおうにも「ローマに来たんだな」っていう気分になってくる。
 僕らは劇場の最下段に降りて水をすくってみる。しかし、太陽が高すぎて涼しさは得られない。あたりを見まわしてみたが、観光客が多すぎて髪をショートに切った王女は探せなかった。8・1/2(はっか2ぶんの1)の監督役もいなかった。
 
 C ジラッテリア
一度食べてみたかった。味自体が特別おいしいかどうかは別にして、イタリア「らしい」食べ物だからだ。実際、この旅行中にいろんなところで現地の人たちが普通に食べ歩いている姿を何度も見た。背広姿のビジネスマンですら… まして今日はカンカン照りのジラッテリア日和。
  注文は簡単。好きなコーンのサイズを指定して、食べたいものを指差すだけ。うーん、うまい。
 
 D バルベリーニ広場
旅行に関する本は重たいし、現場ではあまり役に立たない。そこで、今回持って行った本は計4冊に絞る。地図、イタリア語会話 (現場ではまったく使わなかった)、美術の本が2冊、。観光紹介の本は持っていかなかった。美術の本が2冊もあるのは、パリで見逃した作品が多かったことによるもの。本のほかには自分でつくった80ページの資料。
 さて、地図は本となった小さな区分地図。街中でも容易に、そして目立たず広げられる点では大正解。しかし、区分地図の切れ目では道路のつなぎを考え違いしやすく、迷いやすい。トレヴィの泉からスペイン広場へ行くのに2度も道を間違えてしまった。そしてこの広場に出てしまった。ものすごい暑さにバテてしまう。
 
 C マクドナルド
すぐそこがスペイン広場。食事はスペイン広場に着いたあと、ポポロ広場方面で食べようとしていたのだが暑さと歩きづめで疲労感がピークとなり、近くにマクドナルドを見つけて食事と休息をとる。
 とにかく、大きなマクドナルド。前にも言ったように、どこのマクドナルドも最高の立地にあり、この店はその代表例。客席もたくさんあるのに座る席が見つからないほど混んでいる。裕子サンはフィッシュのセット。克サンはナゲットのを。混んでいようがなんだろうが、冷房が心地よい。意とせず相席となったテーブルには日本人のお母さんたちはツアーのフリータイムらしい。席を立つときに克サンの帽子がないのに気づいた。足元などを探してはみたものの見つからない。仕方ない。
 
 B 無原罪聖母の記念円柱
記念円柱の上に立つ無原罪聖母像を見上げるが、空がまぶしくてよく見えない。
 
 B スペイン広場 (スペイン階段、老いぼれ舟の噴水)
ローマ観光の定番。なんのことはない階段と小さな広場、小さな噴水。それでもここはローマ観光からはずせない。お昼時間だからか、階段を陣取る人の数は少なめ。ベルニーニ父の老いぼれ舟の噴水は元気無く水を噴き出している。
 トリニタ・ディ・モンティ教会に寄ったあと、階段にちょっとのあいだ腰掛けてみる。
 
AA トリニタ・ディ・モンティ教会
スペイン広場から階段を登ったところにすぐ見える教会で、常にスペイン階段を紹介する写真のうしろに映っている。見た目にすぐそこなのだが、けっこう階段がきつい。息を切らせて登った甲斐あって、階段を上から見下ろすと、コンドッティ通りが、そしてバチカンのクーポラがよく見える。
 降架(ダニエル・ダ・ボルテッラ)。スペイン広場からほんの少しのところにあるのに教会を訪れる観光客はぐっと少ない。
 
 D コンドッティ通り
ローマ随一のブランド・ショップ通り。こっちにプラダ、そっちにグッチ。あっちにはルイ・ヴィトン、フェラガモ。けれど通り自体に華やかさはない。日本と違うな。通りもそう広くない。
 
 B ヨハネ騎士団本部
K産業のKanamori会長に、「ぜひ見てくるように」と言われた。ロードス島での歴史に残る武勇と名誉の撤退。そしてマルタ島への再配置。カトリック世界を守るために戦った騎士団の物語は歴史の本で読もう。
 
 B アウグストゥヌス帝廟
巨大なレンガのお墓。大きな穴の中に埋まっている感じ。間近に見るためには道路からかなり階段を降りる。2000年前の地面がどこにあるのか判ってリアル。
 
 A 平和の祭壇(アラ・パキス)
大理石の祭壇が巨大なガラスケースの建物に収まっている。観光紹介の本には、入場料は無く、心づけとあったのに、管理人が入口で入場料をくれって言う。おまけに、めちゃくちゃ数字が細かい。ホントかなって思ったが、面倒くさいので言われるままに払う。
 祭壇はレリーフがきれいなところがある以外はなんてことない石のかたまり。美術的な意味より歴史的な価値が数段高いようだ。建物を出る時に見つけた、入場料を書いた張り紙には、1人 E 1.95と書いてある。管理人サン、疑ってゴメン。
 
 D 帽子屋さん
克サンが帽子を無くしたので、残る行程が長いことから、スポーツ・ショップでキャップを買うことに。お店の人にフットボールかベースボールかって聞かれた。つまり、どのプロリーグの帽子がほしいのかっていう意味。とは言っても種類が沢山ある訳ではない。ローマのホームチームのものしか置いていない。この店はプロ・グッズだけを扱っているのではない。けれどプロチームの品物は、どうも他地区のものは売らない(売れない) らしい。
 イタリアはサッカーが有名だからフットボール用にしたかったのだが、ちょっと待て。サッカーが盛ん→応援熱が高い→これから他の町を訪れる→そこでローマのチームの帽子をかぶるのはよろしくない、とのトコロ天式の考えにたって、ベースボール用のものに決めた。
 D タクシー
今日の最終目的地、ボルゲーゼ美術館へ行くには時間がある。あらかじめタクシー・ストップを確認しておいた、コンドッティ通りとコルソ通りの交差点からタクシーに乗ってヴィラ・ジュリア美術館へ。ドライバーはかっこいい兄ちゃん。隣の客待ちのタクシーに「お先に」ってからかい半分に声をかけている。しかし「それって何処?」。おいおい。地図をよっく見て、やっと納得。ポポロ門を迂回して実にあざやかに連れていってくれた。
 克サンはタクシーに乗るたびに地図を見てルートを確認した。知らない街では「土地鑑」がとても大切。距離感や方向、見どころの位置などか判るとその町がずいぶん理解し易くなるし、あとから自分の足取りを簡単に思い出すことができる。それに、方向違いに連れて行かれることも防げるし。
 お金を払って車を降りると、後部座席になにか落ちている。もともとかぶっていた克サンの帽子だ。どうやら、裕子サンのリュックとリュック・カバーの間に入っていて、タクシーの中で水を飲もうとリュックを開けたときにこぼれおちたらしい。よかった、よかった。
 
AAA ヴィラ・ジュリア美術館
ボルゲーゼ公園の西の端にある。この美術館は僕らが訪問した美術館の中では異質。ローマ時代ではなく、エトルリア時代のものばかり。エトルリアとは、ローマが出来る前の先住民国家。この美術館は古い建物をきれいに整備して使っており、建物の内側、外側とも緑に囲まれて環境がよい。訪れる人が少なく、時間さえあればゆっくり鑑賞できるのだ が。
 ここでは手荷物を預ける。手荷物の取り扱いは美術館によってさまざま。ちゃんとクロークがあったり、大きなケージにポンと入れるだけだったり。持ったままで入れる場合も少なくない。パリではほとんどの場合、預けていたのに。ここでは、チケッ売場兼用の売店で預かってくれた。
 展示室では手持ちぶさたの監視員は同僚と話し込んでいる。美術館でよく見る監視員は、実は親切なのだが見た目には無愛想。しかし、ここの監視員は気がよく、ニコニコ笑いながら、並んで写真を撮るよすすめてくれた。頼みもしないのにである。愉快なひとだった。超有名な夫婦の石棺は見事。パリ・ルーヴル美術館にも同じものがあるが、気品、優雅さの点で、こっちの方が格段にいい。ライオンの石棺、アポロ像。
 
 B 国立近代美術館
ヴィラ・ジュリア美術館を出たのはボルゲーゼ美術館のチケットのピックアップ時間の30分余り前。売店でラジオ・タクシーを呼んでもらおうかとも考えたが、タクシーの到着が遅れたらせっかくの予約がパァになってしまう。ここは、時間の読める徒歩で行こう。 ただし、ボルゲーゼ美術館は広大なボルゲーゼ公園の東の端にある。うーん、間に合うか。
 ヴィラ・ジュリア美術館の前のベッレ・アルティ通りにはトラムが走っている。それに沿って東へ進むと国立近代美術館の前にでる。「近代」を扱うくせに建物は大時代的でバカでかい。モネやマチスがあるそうだ。残念だがパス。
 
 A ボルゲーゼ公園
イタリアの公園はすごく整備されている。ローマで最大のこの公園も同様。ただし風景や緑を楽しむ時間はない。あと10分の余裕があればエスクラピオ聖堂に寄れるのに。中世の城郭 前でベンチに座る若い男性に美術館の方向を尋ねて確認する。あとは公園内の標識に従って早足で進む。暑い。日差しが強く気温も相当高い。木々の間からボルゲーゼ美術館が見えたときにはホッとした。
 
AAA ボルゲーゼ美術館
今回のイタリア旅行では多くの美術館・博物館を見て回った。それぞれに特徴があってすばらしかったが、良かった美術館を無理にひとつ挙げるとするなら、ボルゲーゼ美術館が一番であった。10年にわたる改修が完了したばかりで建物、展示室、展示物、環境などすべてに優れ、うまく言えないが本当に美術館らしい美術館である。
 地下のチケットカウンターに、ピックアップ時限のギリギリ5分前に滑り込んだ。日本で取った予約番号CDNN001を伝え、データベースで確認されたあと、入場料を払ってチケットをもらう。地下はチケット売場のほかにもバールや売店 がある。冷房がきいていて涼しい。裕子サンはトイレがきれいで気に入ったようだ。バールで冷たいものを飲んだあと前庭に出た。僕らの予約はチケット交換が4時まで、入場が5時から。木陰の石のベンチでゆっくり休んだ。
 これまで彫刻がこれほどまでにすばらしいと感じたことはなかった。ベルニーニの彫刻はローマの町のかしこで出会える。しかし、この美術館では彼の一級作品がじっくり間近に接することができる。すばらしい迫力と美しさに圧倒される。プロセルピナの略奪、ダヴィデ、アイネイアスとアンキセス、アポロとダフネ。どの人物も石を刻んでつくったとは思えないほどの表情をしており、作品そのものにドラマがある。裕子サンはカノーヴァの「パオリーナ・ボルゲーゼ」が全て石でできているなんて信じられないようだ。
 絵画も充実。カラヴアッジョの作品が多数ある。彼は劇的な瞬間を描く作家として有名だが、静物を描くことにも長けている。「果物籠を持つ青年」は小品ながら果物籠の部分はブドウや桃がリアルで盛りあがって見える。コレッジョの「ダナエ」、ラファエロの「キリスト降架」も見ごたえ充分。
 クライマックスは絵画部門最後の部屋にあるティツィアーノの「聖愛と俗愛(天上の愛と地上の愛)」。絵の前を離れがたい。近代美術の扉を開いたヴェネツィア派を代表するティツィアーノは克サンのお気に入り。彼の作品は多く、彼が活躍したヴェネツィアへ行かずとも代表作の数々がローマやフィレンツェにある。「聖愛と俗愛」は印象深く、結局何度もその部屋に戻ることになった。館内写真はNG。売店でお土産にと美術館の公式ガイドを3冊買った。
 
 D フィウメ広場
帰路につく。タクシーに乗るため (結局乗らなかったが) タクシーが止まっていそうなフィウメ広場へ向かう。途中、街角のゴミ収集箱を見た。生もの、ビン、高分子などと細かく分かれている。さすがヨーロッパと感心したのだが、ガラスビンの箱に高分子系が入れられていたりと、ムチャクチャだった。
 大きな通り、車の交通が激しいサラリア通りに出る。歩道が広いので歩きやすい。そして商店街になっている。観光地から大きくはずれているこのあたりの店は地元客用。服や靴、鞄などウィンドゥに価格つきで展示されている。とてもリーズナブルな値段だ。フィウメ広場の角には百貨店のリナシェンテ。広場にタクシーはいたが、ホテルまでの間で食事をすることにしたので乗らずに歩くことにした。ローマの巨大な城壁の中に入れば旧市街。
 
 C ラ・カピターレ
歩道に数脚しかテーブルが出ていない、そう広くない間口の店の前でメニューをみていると女将サンが入れとせかす。ここは、オステリア。地元料理の食堂といった感じ。
 入ってみると店内は意外に広く、すでに3/4はイタリア人の団体客が占めていた。彼ら以外は僕ら2人だけ。注文したのはサラダ、カルボナーラ、羊のステーキ、イチゴのデザート。ローマの名物スパゲッティであるカルボナーラはムチャクチャおいしかった。こんなおいしいスパは食べたことが無い、と感動。その後2回、カルボナーラを食べる。どの店も味に個性があっておいしかったのだけれど、ここのが最高だった。しばらくして僕らのうしろの席に日本人の新婚サンがやってくる。
 団体客の食事が終わったようだ。彼らは店主と顔なじみらしく、代表がなにかのお礼にと店主夫婦に紙包みをプレゼント。ここからが楽しかった。店主はお礼にとカンツォーネの定番・サンタルチアを歌い出した。これがバカウケで、団体客と新婚サン、僕らは一緒になって笑い、拍手をした。
 デザートは熟したイチゴ。女将サンはスプーンをちゃんとふたつ持って来てくれた。イタリア人はずいぶん甘いものが好きらしい。イチゴの上には砂糖がたっぷり。砂糖を除いて食べてみるとけっこうイケる。店の外にでるとようやく陽が傾きつつあった。
 
 B ローマ国立博物館 (ディオクレティアヌス帝浴場)
ディオクレティアヌス帝の浴場跡。現在改修中で主要展示物はすぐそばのマッシモ宮にある。ホテルと近いだけにかえって見そびれてしまった。五百人広場の公園のを挟んでテルミニ駅が見える。
 
 D 食品店
いったんホテルに戻って荷物を置き、テルミニ駅近くへ買物に。水の補給が目的。1.5リットルのペットボトルの水をノン・ガッサータを確認して買う。あとはジュースとビールを缶で。
 

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