少しでもトレーニングのお役に立てればいいな、と自分で考えたことや、

読んだこと、教えていただいたことなどを書き散らしています。

 

 

フォームについての勝手な考察 2002年4月27日(考察:公木 拾伍)

 

 ☆左の写真はバイシクルクラブ誌5月号に掲載されていたアームストロング選手の

 写真です。

 これを見ていて、ふと、あることに気が付きました。

 まず、膝の角度を見てください。

 まだ余裕があります。

 更に、シューズの底を見てください。

 かかとが下がり気味です。日本人選手のほうがサドルを高く設定しているのでは

 ないでしょうか?

 そして、一番驚いたことは、リラックス状態の上体が意外と起き上がっている、とい

 うことです。

 ツールのレース中の他の選手の写真を見比べてみても、

 ほとんどの選手の上体が起きあがり、

 呼吸がしやすいポジション設定をしていることに気が付かれると思います。

 試しに、腰の中心から水平に線を引き、同様に腰の中心点から肩まで線を引い

 てみました。

 そして、角度を測ると、アームストロング選手をはじめ、

 ほとんどの選手が35度前後であることが分かりました。

 ところで、アームストロング選手の自転車だけを見てみると、ハンドルの高さがサ

 ドルよりも

 相当低いことに気が付きます。

 それにもかかわらず、リラックス状態の乗車フォームでは上体が起きているのは

 彼の、そしてヨーロッパの選手達の腕が長いということになりますね。

 さて、日本人選手の場合はどうなっているでしょう?

 食生活が良くなったのか、最近の日本人選手の中には外国人並に背が高く、腕や

 脚が長い方も増えてきました。

 しかし、それでも外国人選手に比べて背が低く、脚も腕も短い方が半分以上を占め

 ているのでは無いでしょうか?

 それにもかかわらず、最近のアヘッドステムの流行で、日本の選手が乗っている自

 転車もヨーロッパの選手同様に、かなりハンドル位置が低くなっています。

 このため、腕の短い日本の大半の選手達はリラックスしている状態でさえも

 もしかしたら、ヨーロッパの選手達(一流プロ達)よりも苦しいフォームを強いられて

 いる、のではないでしょうか?

 つまり、最近の流行の自転車は大半の日本人選手には向いていないのではない

 か、と考えているわけであります。

 かつてヨーロッパのプロチームで活躍していた日本人選手に、市川選手がいます。

 彼は当時、ヒルクライマーとして有名で、何度か優勝した経験を持っています。

 身長は162センチ、ということですからかなり小柄な選手です。

 その市川選手が当時使用していた自転車の写真を見ると、

 サドルよりもハンドルの方が大分高い事が一目瞭然で、驚かされます。

 これは多分、呼吸をしやすいフォームを取るために必然的にそうしていたのだろうと

 思われます。

 つまり、長距離を早く走るためには、

 酸素を多く取り入れることが必要だったのだろうと思われる訳です。

 以前、エアロダイナミックの空洞実験をした記事を本で読んだことがあります。

 私の記憶が正しければ、空気抵抗が大きかったのは上下に長い(起き上がった)フ

 ォームよりも

 横に広い(腕を開いた)フォームの方でした。

 これによって、トライアスロンのDHバーが有効であることが証明されたのでした。

 それと同時に、市川選手のフォームが空気抵抗が大きくなるから悪いフォームだ、

 とも一概に言えなくなる訳です。

 以上のことから、

 もっと楽な姿勢で自転車に乗った方がより早く走れるのではないかと考察し、

 そういうフレームの自転車に乗ったらいかがでしょうか、と提案したいわけでありま 

 す。

 そして、そういうフレームを誰が作っているかと申しますと、自分で言うのもおこがま

 しい限りではありますが、実は私が作っている訳でありました!!!

 そんな訳で、どしどし注文をしてください、と言っている訳であります!!!

 おしまい。

  あ、最後に、ドイツテレコムのモンスター、ウルリッヒ選手のように深いポジションを

 設定している選手も中には存在していることを付け加えて置きます。

 

 ☆武道、武術と自転車  

 最近、NHKの教育テレビで甲野善紀という武術家が取り上げられてから、

 ずいぶんと古武術に関心をもつ方が増えたように思われます。

 甲野氏の著作によりますと、陸上の末續慎吾選手が2003年6月7日に出した

 日本選手権での記録は日本新記録であると共に、アジア新でもありますが、注目

 することは、この末續選手が武術でいうところの ナンバ=江戸時代の飛脚が用い

 ていたという走法によって生まれた、ということです。

 それがどんな走り方かといいますと、例えば短距離走では

 「転びそうで転ばない釣り合い点をたかめること、つまり、スタートでつんのめって転 

 びそうになる状態を維持しつつ体幹部の働きで、なんとか転ばずにゴール地点ま

 でもたせる」と、いうことなのです。

 そして、もしかすると、このナンバ走りが自転車に応用できるのではないか、という

 ことが一部の自転車乗りの間で話題になっているのです。

 また、軌跡のトレーニングという本は初動負荷理論というのを提唱する小山裕史が 

 書いたものですが、この中でも同じようなことが書いてあります。

 それによりますと、小山氏は走るときつま先ではなく、土踏まずで走るようにと言っ

 ています。

 考えてみると、大概の自転車の教本にはつま先を立ててペダルを踏むようにと書い 

 てあります。

 しかし、それは一体どういう理由だったのかなと、ふと、疑問が湧いたのです。

 それと、膝がトップチューブをこするような感じで踏む、とも言われていましたが、

  内股気味に踏むことが果たして正しくて効率的なのでしょうか?

 そこで、最近、私は土踏まずで踏む気持ちで、そして腰、膝、くるぶしの3点が一直 

 線になるような意識でペダルを踏んでいます。自分の体を使った人体実験です。

2004年3月21日